「もーいくつ寝ると お正月〜♪ お正月には「餅食って 腹を壊して寝ていましょう」 と私の歌を台無しにするのは阿散井恋次だった。 「勝手に人が歌ってる時に入ってこないで下さいよ!しかも、かえ歌だし…」 「いいじゃねーか。減るもんでもねー」 「そうですけど...お腹は壊さないですよ!!」 「そうか?お前食い意地張ってっからそうともいい切れねーんじゃねーの?」 こういうことを言うのは、六番隊副隊長の阿散井恋次さん。 普段から意地悪 だけど、たまに優しかったりする。 そして、今二人きりでココ、執務室に何故残っているのかというと、 私が仕事をミスしたせいなんです... ―‐―‐―‐昼‐―‐―‐― 「(えっと...ここの書類は処分してよくて、こっちは副隊長のとこに運べば今年の仕事も終了!!)」 と終わった書類をしばし見ていた。 「いで...」 とが声を上げる。 一人の隊士がが置いていた書類に躓いた。 「大丈夫ですか!?」 「ヤベー…ごめんな、書類散らかしちまって」 「いえ、大丈夫です」 とは言ったものの… これはこっちで、こっちのはこっちかな! と散らかった書類を処分用と、上司提出用に分けていく。 その書類を処分し、恋次のところへと運んだは今年一年の仕事を終えた。 「(あぁ、今年も終わりだね〜。何だかんだで早い一年だっ)」 「おい、」 と慌てふためいた恋次が飛び出してきた。 彼の顔色は真っ青… どうしたのかと問うとその答えにの顔は真っ青になった。 「えぇぇぇぇぇぇえぇえ!?」 「ところどころページがねーんだよ…」 「そんな…そんなはず...」 そんなはず無いと言いかけたときに、先ほどの出来事を思い出した。 【いで…】 【やべー…ごめんな、書類散らかしちまって】 「ごめんなさい!!書類散らばっちゃったときに混ざって...それで」 となきそうなに恋次は彼女の頭に手を乗せた。 「オラ、さっさと終わらせちまおうぜ。この書類の書き直し」 ニカッっと笑う恋次。 彼の笑顔からは優しさが見受けられる。 そんな彼を見て慌ててた私は、少しだけ安心させられた。 ー‐ー‐ー‐亥の刻‐ー‐ー‐ー 「お前、終わったか?」 「まだです」 「だよな」 「ごめんなさい、私のせいで…今日は大晦日なのに…」 「たく、反省しろ」 「はい…」 そう言う彼の顔を見たとき、一瞬口角が少し上がった。 「こんだけ、俺が手伝ってやってんだし、鯛焼きの一つや二つ奢ってくれんだよな?」 「そりゃもう、10個でも20個でも!!」 「今度の非番にでも奢ってもらうぜ」 「はーい」 「つーか、もうすぐ正月だな」 「…あと一時間もない!!ってことは…今年の年越しは書類整理かぁ...」 は時計を見て肩を落とした。 「彼氏と一緒に過ごしてーんだろ?」 「そりゃ、過ごしてみたいですよ。居たらの話ですけど…あっ!」 は急に驚いたようなそんな大きい声を出した。 「あっ?」 「副隊長、彼女さんと約束してたんですよね!?ごめんなさい、手伝わせてしまって...早く行っ 「バカか?」 「バカ!?って...言った方がバカって昔から言うじゃないですか!! それにバカな人に疑問系で聞くと失礼ですよ!...って私はバカじゃないです」 「・・・。認めてるようなもんじゃねーか。 だいたい俺に彼女はいねーよ」 「そうなんですか!?だっていつも仲良く一緒に朽木さんと...」 「ルキアはただの幼馴染だ。それ以上でも以下でもねー」 「そうだったんですか?私てっきり、二人は「付き合ってねー」 呆れたようにそう言うと恋次は頬杖を付きながら、書類を書き始めた。 その後は気まずい空気が流れ、会話はされなかった。 年明け10分前... 「おら、終わったぞ」 と言うなり、恋次は身体を伸ばした。 「ありがとうございます」 「そんで、お前は終わったのか?」 「あと少しで...終わった!!」 「よかったじゃねーか」 「はい」 はニッコリと笑った。 そして、大晦日の尸魂界 街のなかは明るく、そしてカウントダウンが聞こえてきた。 『10・9・8・7・6...』 と恋次もその声に合わせてカウントダウンをする 「5」 「4」 「3」 「2」 「1」 空に花火が打ち上げられた。 と共に、の口は塞がれた...彼の唇によって... 一瞬頭の中は真っ白になり、段々と花火の打ち上げる音が聞こえてきた。 唇と唇が離れると恋次は立ち上がった。 「おっし、帰るぜ」 「…副隊長」 戸に手をかけていた恋次には声を掛ける。 「あっ?さっさと帰る支度しろよ」 恋次は苦笑いをして後ろを振り返った。 「阿散井副隊長、私…」 「ワリ...さっきのは」 「私、好きですよ。副隊長のこと好きです」 はニッコリすると、戸を開けて帰ろうとした。 「待て」 の腕を掴んで自分の方に引き寄せた。 「何でお前が先に言うんだっての…」 「…」 「」 「はい?」 「好きだぜ」 ギュッ と抱きしめると、も恋次の背中に手を回し抱く 「あけましておめでとう」 は顔を上げた。 「今年もよろしくな」 目があった二人はまたキスをした。 |
あとがき |
あけましておめでとうございます! という日にちでもありませんが、 年明けそうそう駄文になってしまいました(orz 書類整理で年越し...なんてのもいいかな〜と! 私は12月31日は普通にバイトでした(泣 というわけで、ここまで読んで頂きありがとうございました! 今年もよろしくお願いします☆ |
2008/03/05