再び鈴は四番隊でお世話になることになった。 「恋次さーん、暇ですよ」 「あぁ?てめーは大人しくするって言葉知らねーのか?」 「それくらい知ってます。大人しくしてるの苦手なんですよね」 「お前みてりゃそれくらいわかるな」 「なっ!!そんな!私お淑やかじゃないですか!!」 「どこがだ?今回だって随分派手にやられたみてーだし...それに派手に森林ぶった切りやがって」 「それは...」 「まっ、お前が無事で良かったけどな」 「心配してくれてたんですか?」 「誰がテメーなんか心配するかよ」 鈴のデコを小突いた。 「けが人になんてことするんですか!?」 「そんくらいの元気ありゃ、どうってことねーだろ」 「そうですけど...そうだ!!一護にお礼いわなきゃ!!」 「…」 「何か粗品持って行こっと♪」 「…まさか今行こうなんて考えてねーだろうな?」 「えっ…。そんなー!!まっ、まさか行くわけ」 「行ってやれよ...」 「へっ?…熱でもあるんじゃないですか!?」 「テメー!!人が折角許可してやってんのに!!#」 「ごめんなさい!!」 鈴は殴られるかと思い頭を押さえ込んだ。 しかし、恋次は少し鈴から視線を外し、罰が悪い顔をした。 「どうかしました?」 「…お前に近づくなって言ったんだ」 「どうして!?」 「…虚だぞ……立場がやばくなるのはお前だ。それにアイツだって身がヤベーだろ」 「…ありがとうございます。心配して頂いて。でも、大丈夫ですよ!!何かあったら私が一護を守りますし、 恋次さんには迷惑かけませんから...。一護には私から謝っておきますね」 「ワリ」 「いいえ、それじゃ、留守番ヨロシクお願いします!!」 「お、お前本当に行くのかよ!?」 「はい!それではまた後で!!」 鈴は窓から抜け出した。 その機敏の動きを見たら誰でも常習犯だろう、という予想はつくくらいの動きだ。 「…もし、朽木隊長がここに来たら…」 恋次は創造をし、青い顔をした 「鈴!!早く帰って来い!!!」 そう、願った。 一護の家に行った鈴は、そこに一護がいないことを知った。 「何処行ったんだろう…」 あちこち探すこと数時間... 鈴は一護と初めて会ったところへ来ていた。 「居ないかー…念のため洞窟も見ておこう…」 鈴は洞窟に入ると、ソコには一人の人の気配がした。 驚かせようとして忍び寄る... 「いーちご!!」 「…!?」 「驚いた?」 「お前大丈夫なのかよ!?」 「うん。暇で抜け出してきました!!」 「…」 「何か…元気ない?」 「…帰れよ」 「折角逢いに来たのに」 「…俺と会うべきじゃねーだろうよ。あんたの上司が言った通りだ。 虚と死神じゃ無理なんだよ」 「無理じゃない。それに、恋次さんが昨日言ったことは言い過ぎたって言ってたよ。 私達のこと心配してくれてるだけだからさ、気にしないで」 「…このままじゃいずれ」 「わかんないじゃんそんな先のことなんて。それに、大丈夫!なんとかなるって!!」 「なんとかならなかったらどうすんだよ」 「そんときは何とかする。だって、嫌だよ。一護と離れるなんて...嫌」 「…」 一護はそっと鈴を抱き寄せた。 鈴もそれに答えるかのように、一護を抱きしめる。 「一緒にいようね」 「あぁ…」 二人は軽い口付けをすると、それぞれ帰ることにした。 「一護、ありがとう」 「別に...」 「またね」 「…あぁ…。鈴」 「何?」 「ありがとう...」 「へっ?」 「お前と初めて会ったとき…言いそびれた…」 「…どういたしまして」 鈴はニコヤカに笑った。 そして、病室に帰った鈴を待っていた恋次は怒り奮闘した。 話によると、見舞いに来た白哉により、恋次は叱られたらしい。 そのため、鈴は恋次にコッテリと叱られた。 怒られていて気付かなかったが、説教のあとよくよく部屋を見るとそこには先日のように山積みにされている 果物の山があった。それは紛れも泣く白哉がお見舞いに来たという証拠だった。 その果物の山も今じゃ、鈴は一緒に食べる相手がいる すこし怖いそんな彼... そんな彼は、鈴しか知らないような優しさを持っているのです 鈴は一護から過去の話を聞いた。 彼が小さいときから、どんな苦労をしてきたかも知った。 そして今日まで一人ぼっちだったということも... 「もう一人じゃないから...だから大丈夫だよ、私がいるから」 「…あぁ」 そーんな甘ったるい二人の生活を恋次は鈴から嫌々聞かされるのです... チキショー!! 今の今まで育ててきた鈴を… よくもとったなー!! そして、鈴の努力のかいあって瀞霊廷は二人の関係を認めてくれた。 |
2008/03/06