僕は目をそらされるのが嫌で   
自分から目をそらす男の子です
ありったけの勇気で
君の小さな手を握りしめた


















君は手を放されるのがこわくて
自分から手をほどく女の子です
ありったけの勇気で
僕の手を握り返してくれた


























二人は付き合って結構な月日が経っていた。
だが、どことなくぎこちなく歩く二人の姿はそれを思わせない。


まるで今日が初デートであるかのようなぎこちない動きだ。
言葉もあまり交わさずブラブラと歩く二人
















 「寒くなってきたね」
 「そうだな」
 「雪、降るかな?」
 「もう少ししたら降るんじゃねーか?」
 「雪だるま、一緒につくろうね!」
 「おぅ!」






















上手に伝えられないまま
言葉と言葉がすれ違う
























ある日、俺はに呼ばれ、いつもの丘の上へと来ていた






 「あのね、一護」
 「あっ?」
 「私、転校することになったんだ...」
 「あぁ...」






























はぐれた手と手はお互いに
 「さよなら」
という言葉を選んでしまった






 「いつもいっしょ」
と二人で唱えた
風吹く丘は僕らにとって




儚く途切れる夢のように
記憶の中で薄れてゆく景色になった






あのサヨナラから時は経ち
僕もなんとなくだけど大人になった
愛なんてまだわからないけど
自由と責任を知った







忙しい毎日の中で
自分を忘れてしまう時は
あの丘から空を見上げる
少しだけ切ない気持ちを胸に抱きしめて









僕は思い出す
あの日あの時に
手を離したのは僕の方だった

























 『そうか...向こうの学校行っても頑張れよ』
 『うん』
 『それと…良い人見つけろよ…』





俺の本心とは裏腹にそんな言葉が口からもれていた






 『…うん、一護もね!』
 『おぅ』

 『それじゃ、バイバイ』



























後悔をしても仕方ないと
帰ろうとした
その時
君が現れた





幻じゃない 
君が目の前にいる
あの頃と変わらない笑顔で







ずっとずっと    逢いたかった








何も言わずに
君は微笑んで
その小さな手で

僕の手を握り






すれ違い別れた二人にだけわかる涙を
一粒だけこぼした

甘い言葉も
深い口付けも
今はなくていい

ただ目を閉じて   「いつもいっしょ」   と唱えるだけで

しあわせ色の風が  二人を包むのです
























 「一護…ただいま」

 「…おかえり」
















あとがき

 Aqua Timezの「いつもいっしょ」より書きました!
 良い曲ですよね〜♪

一) ほとんど出てねーじゃねーか

 歌詞が良ければそれでよし!

一) …。何か違うだろ...

 お互い離れていても、好きな人を嫌いにはなれなかった
 ってな感じですね

一) そりゃ、簡単に嫌いになれねーだろ...

 やっぱ一途な思いはいい!

一) 一途じゃねー方がわかんねーよ
   ここまで読んでくれてありがとうな

 

 

2008/03/06