「一護、今帰り?」が後ろから来た。

「おぅ」



一護が下駄箱を開けるとラブレターの山が雪崩れてきた。
 







   “ラブレター”






「へー、凄いね」

 
私は一護のラブレターの山に感心した。
 




「感心するなっての…」



一護はそれを鞄の中につっこみ始めた。



「偉いね。持って帰るんだ」


「一応な…つっても読まねーけどな」


「だろうね」




私は少し同情した




「一護何気にモテルよね」


「そうか?」


「じゃなかったらラブレターが山になることないって」


「…たくっ…暇だよな」


俺とは幼馴染だ。

そんでもって俺が好きな奴なんだけど…気付く気配すらない…。


自分の恋となるとかなりと言って良い程疎い…




「お前って好きな奴とかいねーのか?」


「どうかな〜…いないんじゃない?」



は曖昧な言い方をした。



「一護は?」


「さーな…」


「…いるでしょ?」


「はっ!?何言ってんだよ!いねーよ!!」


「怪しい…」

は少し一護を睨んだ。




「まーいいや。彼女出来たら真っ先に教えなさいよ!じゃーね」


「おぅ!明日な」



どんだけアイツは鈍感なんだ…

俺の悩みはいつまで経っても消えそうにねーな…

一護はふっと笑った

 







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その日の夜、は布団の上に寝っころがっていた。




「(ラブレター…っか…)」




は一護の山積みになっていたラブレターの図が頭の中に思い浮かんだ。




「(私も書こうカナ…ラブレター…)」




そう思うと早速行動に出た。






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翌日の放課後…






はこっそりと一護の下駄箱にそれを入れ帰った。



「(そういや一護の奴読まないって言ってたな〜)」


と思いつつスローモーションで靴を履いて校内を出た。




「(おっ…じゃねーか)」



一護は校内の角を曲がるを見つけた。

一護は急いで靴を履き替えようと下駄箱を開けるとまたいつものように雪崩れが起こった。





「クソッ…(こんな時に…)」




一護は今日にあることを告げようと決意していたのだ。



いつものように手紙を拾い上げて鞄にしまっていると、見覚えのある字を見つけた。










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一護は家へ帰ると早速その文を読み始めた。









“一護へ”



それはやっぱりの字だった。




“私、ややこしいの嫌いだから単調直入に言うね。私一護のことスキだよ。昔から…

多分この手紙って見られずに捨てられるんだろうな〜。でも、一応気持ち伝えたからね!

                                           より   ”







…」



俺は隣の家に住んでいるの家まで走って行った。





ピンポーン♪




「はーい」


「こんにちは」


「あら一護くん、なら自分の部屋に居るわよ」


「ありがとうございます」


「いいえ、ごゆっくり」






コンコン







「はい…開いてるよ」




一護はの部屋のドアを開けた。

はベッドの上でゴロリと寝っころがっていた。



「…!?」



俺を見るなりはビックリした。


「一護…何してんの!?」


「…“何してんの”じゃねーよ…返事…」






そう言うとに手紙を渡した。



は起き上がりベッドの淵に座ってそれを読んだ。







   “俺も好きだぜ”






と大きく書かれていた。



「一護?」


「つーことだ…たくっ普通に渡せよな」


「結果オーライじゃん!」



はニッコリ笑った


「バーか…捨ててたらどうすんだよ…」


一護はを抱き寄せた。


「…その時は一護の言葉待つよ」



二人の唇は自然と塞がった。



「もうラブレター貰っちゃだめだからね」



「受け取らねーよ…以外のはな」



二人はまたキスをした…

 
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