俺は何をするでもなく街をブラブラと歩いていた







すると、ある店の前で歩みを止める

その店のショウウィンドウの中には一つのむぎわら帽子が飾られていた












 「…麦藁帽子か…」






一護は見せの中へと入るとそれを買う。
自分が被るわけでもないのに...

































 「恋次さーん」
 「んだよ。人が折角タイヤキを食おうとしてんのによ」










恋次の右手には一口だけかじった跡があるタイヤキがある。
買ったばかりなのだろう
それからは湯気がたち、その湯気からは甘い美味しそうな香りが漂っていた。








 「あっ!おいしそう!!」
 「やんねーよ。でっ、何か用か?」








恋次はまたタイヤキに一口かじりつく。









 「書類終わりました」
 「ご苦労さん。もう直ぐ定刻だし、上がって良いぞ」
 「わーい!…」











は恋次が右手に持っている物を直視する。







 「…」






恋次はタイヤキを左右上下に動かしてみる
そうするの見事にの目はそれを追いかけている








 「そんなに食いてーのか?」
 「ちょっとだけ!!」








は手を合わせてねだった










 「たくっ、仕方ねーま。一口だぞ一口」
 「はいはい。いっただきま〜す♪」











パクリ
 と噛り付く
口の中に餡子の甘さが広がる。
その甘さと塩味しかついていない皮の部分が絶妙に丁度良い甘さを出すのだ。









 「あ゛――!!!」












残ったタイヤキを見て恋次は叫んだ。





 「ゴホッゴホッ…」



それに驚いたはタイヤキが入ってはいけないところに入り咽てしまった。










 「テメー#一口っつたろーが!」
 「ひほふひひぇひゅひょ(一口ですよ)」
 「これが女の一口かー!?#」







恋次はが齧ったところをの目の前に持ってきて見せ付ける。
その穴は結構大きなもの...だった。








 「そんなに怒らないで下さいよ。今度現世に行ったとき買ってきますから」
 「ぜってーだな?もし...嘘だったらどうなるかわかってんだろうな?#」
 「はい!」







黒いオーラを放つ恋次にの声はひっくり返ってしまった。











 「あの、飲み物あります?」
 「あるぜ。世話のやける奴だな」









恋次は水の入った竹筒を渡す









 「ありがとうございます」








はコクン、コクンと音を立てて飲んでいく




 「おっ、間接キスって奴だろ」
 「ブハー!!!」











は口から勢いよく口に含まれていた水を噴出した。
それは目の前にいる恋次へとかかる











 「きったねーじゃねーか!」
 「恋次さんが変なこと言うからですよ!!」













と二人が言い争いをしていると、一人の死神が横から姿を現した。






















 「おい、恋次」
 「おっ?」











恋次を呼ぶ声により二人の動きがとまった。













 「(アレ?この声…私聞いたことあるよ)」
 「なっ…」
 「あっ?」
 「なななな何でいんだよ!テメーが!!」











恋次はビックリして一歩後ろに下がった
っと同時に後ろにいたの足を踏んでしまった












 「いたっ...ちょっと恋次さん足踏まないで下さいよ!」
 「おっ、ワリー」















一護もアレ?っと考える


 「(今の声…確か…)」











姿は恋次により隠れてしまい見えないものの懐かしい気持ちが一護の中から込みあがる










 「でっ、何の用だよ一護」

 「…一…護…?」









恋次の横からヒョッコリと出される顔












 「…!?おまっ」
 「一護だ!」
 「あっ?お前等知り合いかよ?」










恋次は少々面白い句なさそうに聞く












 「はい...知り合いです...。久しぶり」
 「あぁ、元気そうだな」
 「うん。一護も元気そうだね」
 「あぁ」











恋次はを後ろに隠した







 「恋次さん?」
 「おー、ではないか!こんなところで何をしているのだ?」










そんな時、ルキアがやってきた。







 「ルキアさん。一護が来てるんですよ!」
 「恋次…」
 「あっ?」
 「行くぞ」
 「あ゛ぁ!?」














ルキアに引っ張られ強制的に連れて行かれる恋次












 「おい、テメー#何しやがる放せ!!」
 「バカ者!二人の中を邪魔する気か!」













ルキアはから聞いて知っていた。
が死ぬ前一護と付き合っていたということを...



















 「…お前死神やってんのか?」
 「うん。六番隊に所属してるんだ」
 「でっ、あいつといたのか」






あいつとは恋次のことを差している。






 「うん、そうだよ。一護とまた会えるなんて思ってなかった」
 「そうだな」








ニッコリと嬉しそうに笑うに一護は近づきそっと抱いた





 「お前昔と変わんねーな」
 「一護もでしょ?」










はクスクスと笑う








 「懐かしいな」
 「うん。あのさ」

 「なんだ?」

 「次会うときまでに...の約束覚えてる?」
 「あぁ。お前より強くなってを守る、だろ?」
 「そう。…一護強くなったね」
 「まーな。…コレやるよ」






一護はを放し先程買った麦藁帽子を差出した







 「麦藁帽子?」
 「お前好きだったろ?」
 「ありがとう。大切にするね!」
 「おぅ。そろそろ戻るな」
 「そっか…」
 「んな悲しい顔すんなよ。また直ぐ会えるさ」
 「そうだよね!遊びに行くから!」
 「あぁ、待ってる...」













二人は軽くキスを交わす











 「じゃー、またな」
 「うん!またね」




























〜おまけ〜

 「↓」
 「…貴様それでも男か!潔くあきらめろ」
 「テメーに親から子が巣立つ気持ちがわかんのかよ!」
 「いつから貴様はの親になったのだ?」



 「アレ?恋次さーん」



がそう叫びながら走ってくる







 「んなデケー声出さなくても聞こえるっての」




本当は嬉しいくせに嫌そうな顔をして出る恋次



 「なんかあったのか?」
 「書類追加だそうですよ!頑張ってくださいね」
 「…俺、もうこんな生活嫌だ」














 

 

 

 

あとがき
管) 恋次書類ガンバレ!

恋) お前もやれよ!書類付けたしやがって#

管) まっ、人間苦労した分何かあるって。ねー、一護

一) さーな

管) 様とイチャコキやがってからにィー…

一) 別にいちゃこいてねーよ…

管) キスしてたじゃん。別れの...

恋) …それ…本当か?

管) Oh, yes!!

恋) テメーに何てことしてんだぁ!#

一) 何でお前が怒んだよ!?

恋) 俺のに何てことを...許さねー

一) おい、待て恋次俺のだ!#

恋) いーや、俺のだな

一) うるせー!は俺の恋人だ!

管) …一生終わりそうにないので強制終了!
   ここまで読んで下さってありがとうございましたvV

一・恋) おい、待て!は俺のだ!!

 

2008/03/06