俺には幼馴染がいた。 「おっはよう!」 「おぅ」 「おぅ、じゃなくて『おはよう』でしょ?」 何故かコイツは朝っぱら元気だ。 「たくっ、よく朝からそうテンション高くいられんな」 「朝こそ高くなくてどうすんの!?ほーら、行くよ!」 こうして俺達は毎日一緒に登校する。 他の奴に付き合ってんの? と聞かれることもあるが、別に付き合っているわけじゃねー。 ただ昔からずっとこうなだけだ。 俺は…どっちかというとコイツに気がある。 の方はわかんねーけどな。アイツ恋とか鈍感もいいとこだし。 そういうとこも良いんだけどな 二人は学校に着くと、友達と挨拶を交わし席へと着く。 ある意味凄いというのだろう 二人は家が近いというのと、親同士が友達だったということもあり0歳からの仲である。 幼稚園の時からクラスは一緒で、6割の確率で座席が隣になる。 そして、今も二人は席が隣なのだ。 「げっ!!!」 が行き成りそう叫んだ。 何があったのかと思い一護は隣に顔を向ける。 「どうした?」 「どうしたもこうしたも…日本史の教科書忘れた…」 は首はうなだれ、肩もガクリと下がっていた。 「たくっ、ドジ」 いつもは何事にも結構きちんとしているだが、たまに抜けたところがある。 まっ、全て完璧なやつよりは少しだけ抜けているところがあった方がカワイイ そう、コイツはほどよくボケてるから、放って置けねーんだ 危なっかしくて… だから俺が傍にいてやらなきゃならねーって凄く思う。 「一護〜、見せて」 「仕方ねーな。今度昼奢れな」 「はーい」 「やや!!これはクラスのマドンナの さんではないですかー!!」 「啓吾君、おはよう。水色君も」 「おはよう、さん」 二人が話しをしていると、この二人が教室に入ってきた。 「啓吾、お前毎回同じ挨拶して楽しいか?」 一護は日頃疑問に思っていたことを聞いてみた。 「一護、お前にはわかんねーんだよ。この俺の気持ちがっ!」 「のことス」 一護は啓吾に口を押さえられた。 それもそうだろう。 啓吾がのこと好きだなんては知らないのだから。 きっと啓吾の好きな人を知らないのは、本人くらいなのだろう。 と言っても、当の本人は啓吾のアピールを冗談などそこらへんにしか捉えていないのだから仕方ない 「なー、一護今度俺とさん二人きりで出かけられるようなきっかけ作ってくれよ!!」 「断る」 そりゃ当たり前だ… どこに自分の好きな奴をわざわざ他人とデートさせたがる奴がいるんだよ だいたい、啓吾なんかには渡さねーぞ… 「さんって一護と幼馴染なんだよね?」 水色が聞く 「うん、そうだよ」 「何年くらい一緒なの?」 「そうだな〜…0歳からかな〜。なんか小さいときの写真とかあるよ!」 「マジですかぁぁぁ!!」 と食いついたのは啓吾だった。 一護は嫌な顔をし、を止めにかかった。 「…まさか俺写ってねーよな?」 「えっ?何言ってんの?写ってるに決まってんじゃん!」 「…(滝汗」 「この写真かわいいでしょ!」 「「どれどれ」」 と二人が見ようとした瞬間に一護はからその写真を取り上げた。 「ちょっと何すんの!?」 「たくっ、んなもん持ち歩くな」 一護はの手が届かない位置まであげる も身長は高い。 だが、一護の身長には敵わないわけで...写真を取り戻すことに失敗した。 「それ私の写真なんだからね!」 「俺の許可なく俺が写ってる写真を見せんな!!」 「何それ意味わかんないじゃん!!どうでもいいから返してよ」 と一護の追いかけっこが始まった。 もちろん追いかけるのはで追いかけられているのは一護。 そんな二人を教室の人は温かに見守るのです。 教室の隅っこで面白くなさそうに一人イジケテいる人物もいるのですが… 「啓吾あきらめなよ」 「水色...お前に俺の気持ちがわかるかぁ…?」 「わかんない。だって僕女の子には困らないから」 「てめー水色〜!」 「ちょっと返してよ!」 「これは俺が預かっとく」 「それ、私がお金出して現像したのに!!」 「金出してまですんなよι」 そんな二人の追いかけっこが終わったのはチャイムが鳴った時だった。 そして、この勝負は一護が勝利をおさめた。 「くそー、苺やろう…覚えとけよ」 「どこぞの悪役の捨て台詞吐くなよ…」 少しだけ頬を膨らませて怒っている そんな姿も嫌いじゃないと一護は横目でを見ていた。 昼休み… 一護は屋上でいつものように購買で購入したパンを食べていた。 いつもと違うことと言えば水色と啓吾がいないといったところ。 一護は朝にから奪った写真を眺めていた。 そして、少しだけ羞恥さが込み上げてきた。 パンを食べ終えた一護は寝そべり写真を自分の顔の前に持ってきて再び見る。 すると、写真が突然引っ張られ手元から消えた。 一護の頭の後ろにはが立っていた。 「はい、GET!!」 と言ってニッコリ笑っているの顔が見えたが、それと同時に違うものも見えた。 「(…/// パンツ丸見えだっての///)」 一護はバッっと起き上がった。 「ねー、何でさっき写真取り上げたの?」 「何でって…あたりめーだろ。そんな写真恥ずかしくてみられたくねーよ」 「別に恥ずかしくないじゃん。一護カワイイし!いや〜、懐かしいね」 が持っている写真は5歳の時の写真だった。 その写真が撮られたのは5歳の一護の誕生日の日だった。 二家族集まってのバースディーパティーだった。 その時ハプニングが起き撮られた写真がこの写真にあたる。 どんなハプニングだったかというと、 の目の前にあったジュースがお酒で、それを知らずに飲み干し酔っ払ってしまった というありがちなハプニング。 酔っ払ったは一護に抱きつきそりゃ、大変だったとか… 「まー、ほっぺにチューくらいカワイイじゃないのさ!」 「あのときはお前ベロンベロンだったからな」 「覚えてない」 「だろうな」 一護は苦笑いした。 は一護の隣に座った。 そよ風が吹き、のシャンプーの匂いが一護の鼻をかすった。 のシャンプーの匂いは好きだ ほのかに甘い匂いがする 基本的に香水とかそういう匂いは好きじゃねーけど、は特別だった。 「いや〜、良い青空だね」 「そうだな」 「まさにお昼ね日和♪」 「たくっ、お前は年がら年中寝てんじゃねーのか?」 「そんなことないでしょ! 現に起きてるじゃん!」 「今はな」 「寄っかかっていい?」 「…言ってるそばから寄りかかってんじゃねーかよ」 「まー、そうなんだけどね。何か一護に寄りかかるとよく眠れる気する」 「…たくっ」 「….,zZZ」 「もう寝たのかよ…」 一護はの寝顔を見て細く笑った。 自分に寄りかかっている なんだか自惚れしてもいいんじゃないかと思える。 「お前は呑気でいいよな…俺がこんなにお前と一緒に居てドキドキしてどうしようもねーってのに… 俺がバカみてーじゃねーか…俺だけお前が好きでさ」 「…私だって一護のこと好きだよ…だからね今心臓がドキドキするんだ」 「!?」 寝ていると思っていた人からそんな突然の告白が聞けるなんて思ってもいなかった一護は驚いた。 「…お、起きてたのかよ…」 「起きてちゃ悪いの?」 「いや...別に」 「よかった」 「何がだ?」 「一護の気持ちわかってさ。私辛かったんだからね!」 「…」 俺の方が辛かったと言いたかった。 「悪かったな…」 だが自然とその言葉は出なかった。 「でもさ...ほらこうしてお互い気持ち言えたんだし。結果は良かったよね」 「まーな」 「一護」 「あっ?…///」 は一護が返事をすると共にホッペにキスをした。 一護の顔は赤く、はイタズラな笑みを浮かべていた。 「ほら、この写真と同じ!」 「ばかっ!!誰かに見られてたらどうすんだよ!!」 「多分大丈夫だって。アレ一護くんはお返しないのかなぁ〜」 再びはイタズラっ子の顔をして一護の顔を見た。 「ねーよ…」 「え〜。なーんて、一護恥ずかしがりやだからね。出来ないことは知ってるよ。教室に戻ろっか?」 「...」 「何?……!?」 一護は不意打ち際にの唇に自分のをくっつけた。 一瞬だったけどその時のことは一生忘れない… 「おら、早く戻んぞ!///」 一護の顔は真っ赤で熱があって倒れるんじゃないかってくらいだ でも、照れてる彼が可愛くては仕方ないのだ。 「うん!」 は元気よく返事をすると、一護の横へ行き手を繋いで教室に戻った。 〜おまけ〜 二人の様子から二人が付き合ったということは直ぐにわかった。 周りは温かい目で見守っている だが、一人だけ凄く落ち込んだ人物がいた。 その人物とは啓吾なのだが… 「お前…大丈夫か?」 流石に心配になった一護が啓吾にそう聞くものの 「失恋した俺の気持ちわかるのかぁ〜」 「…ι」 「come back さん!!」 そんな啓吾を見て苦笑いする一護でした。 |
風香様へ |
こんにちは〜♪ いつもいつもありがとうございます☆ リクエストきたときに、嬉しくて飛び上がった管理人ですm(_ _)m レポートやばいのにそっちのけで書いてました(オイ) こ、こんなんでいかがでしょうか? ほんとショボイ文しかかけなくてスミマセン(反省 啓吾との絡みあんまり入ってないですよねι( orz 個人的に啓吾は少しかわいそうな役であって欲しいです(酷) 私は屋上とか放課後の教室で夕日バックっていうのがたまらなく好きなんですよ! なので今回勝手に屋上にしてしまいました…(滝汗 一護は絶対恋愛には鈍感ですよねvV そんなところがまた良いのですが (´▽`*)ノ☆ 不意打ちは…アカンですよね!? 不意打ち万歳〜ということで、またリクエストしに来て下さいね〜★ それでは、乱文失礼致します PS. |
※風香様のみお持ち帰り可 |
2008/03/05