私たちは今日をもってこの学校を卒業する。 辛いこととか楽しいこと 沢山あったけど、それも良い思い出。 だけど、一つだけ心残りがある。 それは黒崎君に”好き”って伝えられなかったこと... でも、今日ちゃんと伝える、後悔しないように 卒業式の学校は、卒業生でにぎわっている。 遠くに行ってしまう友達や、別々の学校に行ってしまう人、その人と少しでも思い出を作るように写真を撮る。 私もそのうちの一人 友達と写真を撮って、話して...まだ卒業したくないと言う気持ちを忘れてはしゃぐ 「、一緒に撮ろうよ!」 「うん!」 近くの友達にカメラを預け撮ってもらう。 カシャと音とともにフラッシュが光、今の光景がフィルムへと焼き付けられる。 「ありがとう」 と言ってカメラを返してもらうと、次は私が撮ってあげる番 そんなことを繰り返していた。 「ねぇ、」 「何?」 親友であるはるかが私に話しかけてきた。 何を言おうとしているのかはだいたい予想が出来た。 「黒崎君と写真撮りなよ!撮ってあげるからさ!!」 「えっ!?いや、いいよ」 「何言ってんの、最後なんだからさ」 はるかはに肩をポンと叩くと一護を呼ぶ。 一護は、水色と啓吾といつものように話をしていた。 「今日で卒業式だぜ!一護ォ!!」 「わかってるよ」 「やっぱり女の子は男の第二ボタン貰うんだろうなぁ〜」 「第二っていっても僕らの制服ブレザーだから、ボタン三つしかないよね」 「夢ねーこと言うな水色!!」 「アレ?一護、呼ばれてない?」 「あっ?お、おぅ」 一護はの所へと行く。 「どうした?」 「と一緒に写真撮りなよ!撮ってあげるからさ」 「ちょっ!!はるか!?」 「別にいいぜ」 「ほら、ちゃんと横に並んで」 「う、うん」 一護の横に並ぶ。 一護を見上げやっぱり身長が大きいなと思った。 しばらく黒崎くんをみていると目が合った。 「どうかしたか?」 「えっ!!いや...身長高いなって思っただけ...///」 「そうか?」 「ちょっとー、もうちょっと寄ってよ二人とも」 はるかはもっと寄せてやろうかと思ったが、後々怒られると思いやめといた。 普通にパシャリとシャッターを切る。 「ありがとう」 「おぅ」 「、私となりのクラス行ってくるね」 「うん」 はるかはにウィンクすると教室を出る。 告白するチャンス...なのかもしれないが、こんな大勢いるとこでなんて無理だ 「お前は撮りに行かねーのか?」 「さっき沢山撮ったから大丈夫だよ。黒崎君は撮らないの?」 「カメラ持ってきてねーし」 「私の使う?使いかけだけど、現像したらあげるよ」 「いや、写真に撮らなくてもちゃんと思い出は残るからな」 カッコイイ... その時私はこの言葉しか浮かばなかった。 「そうだよね。今見てるものが思い出になるんだよね」 「あぁ」 「私が黒崎君に会えて、話して、笑って...それだけでも良い思い出だもんね!」 「そうだな」 「…黒崎君は卒業しちゃうの嫌じゃないの?」 「どうだろうな。別れがあって出会いがあるって言うからな」 「私は嫌だな。だって皆バラバラになっちゃうんだよ?好きな人とも会えなくなるのは辛いよ」 「一生会えねーわけじゃねーだろ?」 「どうせ直ぐに会えるさ」 「…黒崎君は強いね」 「んなことねーよ」 私は凄く嫌なんだ... 黒崎君と離れてしまうのが... 二人が話していると、担任の先生が入ってきてHRを始める それが終わると、胸に花をつけた生徒は廊下へ並び体育館へと移動する。 そこでは多くの保護者と来賓の人達が拍手をして待っている。 式の時間は二時間... 二時間したら私はもうこの体育館に戻ってくることはないだろう。 そう思うと少し寂しい 式のメインイベントであろう卒業証書の受容、代表者は黒崎一護 彼の名前が呼ばれると、彼は返事をし、壇上に上る。 それをじっと見れいる。 入学式も新入生代表として、彼があそこに立っていたのをは覚えていた。 思えばそこからの恋は始まっていたのかもしれない。 一護は卒業証書を受け取り、席に戻る。 最後には歌い、それが終わると卒業式は終わり。 卒業生は立ち上がり拍手の仲を通り、体育館と別れを告げる。 教室に戻った生徒の仲には泣くもの、笑うものの沢山の顔があった。 それは卒業式としての今日の日に相応しい顔。 入学した当初の顔つきとは違い大人へなっていく人の顔をしている。 そんな生徒を見ながら、担任の先生は一言最後に告げた。 その一言によってなく人もいた。 だけど、私はまだ涙はでてこなかった。 それは、まだ私の卒業式が終わっていないから。 ちゃんと終われるようにしなくてはいけないことが残ってるから... だから私は卒業出来るように勇気を出します! だが、中々タイミングがみつからないまま時間が過ぎる。 「俺、そろそろ帰るな」 一護は水色達にそう言う。 はそれに気付き急いで一護の後を追う。 「黒崎君!」 玄関前の廊下でが叫ぶ。 呼ばれた一護は振り返り、を見た。 「あっ?どうした?」 「お話あるんだけど、時間良い?」 「あぁ」 二人は空き教室を探し、その仲へと入る。 誰も居ない教室に、二人の影があり少しのちんもくがそこに流れる。 「あの......卒業おめでとう」 「おぅ、もな」 中々切り出せないに一護がしゃべりかける。 「そういや、とは高2から同じクラスだったな」 「うん」 「世話になったな」 「えっ!!私こそ…あのね…私」 「どうした?」 「私、黒崎君のこと好き。前からちゃんと言わなきゃって思ってたんだけど...言えなくて… でも、今日は必ず言うって決めたから...そうじゃなきゃ、私まだ卒業できないから」 「サンキュー、俺も言うべきだったのにな...ちゃんとに”好きだ”って お陰で俺もちゃんと卒業、できそうだ」 「黒崎君...」 「これからも、ヨロシクな!!」 「うん!あとね、黒崎君の第二ボタン欲しいんだけど」 は一護の制服を見る。 そこにはそれが無かった 「あげちゃったよね…」 「…いや」 市雄はポケットからなにやら取り出し、に手を出すように言う。 「お前にあげようと思って取っといたんだ」 「ありがとう!!」 「んじゃ、俺もお前の第二ボタンもらっていいか?」 「うん、でもコレ...どうやって取るの?」 「ちょっといいか?」 「いいよ」 の制服にガッチリとついているボタンは、一護が少し力を入れ引っ張るだけで、簡単に取れる。 「コレ、お守りにするね」 「おぅ。俺もそうするぜ」 一護はユックリとを抱き寄せた。 「卒業、おめでとう」 翌年、道楚歌で集まったとき、このお二人の話題で盛り上がった。 そう、あの卒業式の日、誰も居ない教室に行った二人の様子を目撃した人物が クラスの人に話し皆で様子を見ていた。 なんてことを知った二人は、啓吾に激怒するのでした。 |
あとがき |
管) 卒業シーズンですね!! 今春卒業した方卒業おめでとうございます 一) たくっ、啓吾のヤロー… 管) まだ怒ってんの? 一) うるせーな。そりゃ...お前二人きりのとこなんて見られたくねーよ 管) 一護顔赤かったんだって? 一) おまっ!? 管) お幸せにv春ですね〜 一) お前は人のことより自分の春の心配したらどうだ? 管) うるさい!!さんがいるからって…こんちきしょー 一) ここまで読んでくれてありがとうな! |
2008/03/05