ジリリリリリリリリリ









とけたたましく鳴るのは目覚まし時計
布団の中から伸びる細く白い手
何かを探すようにたたみを探す
目的のものに辿りついたのか片っ端から触り、目覚ましを消す。



あたりはまた静かになり、
布団から飛び出ている手は、飛び出たまま動かなくなった。





しばらくして、布団がビクリと動いた。
バフッ
という音が聞こえると布団が宙に浮いた





















 


 「やばい!!」


















急いで死覇装に着替えるとそのまま部屋を飛び出した。
こういう時にこそ瞬歩というものを使うのだろう
と思っている彼女はここぞとばかりに使う。




向かう先は彼女が所属している十一番隊隊舎




















 「たく、アイツ何してんんだ」
 「彼女のことだから、また寝坊なんじゃないかい」










一角は辺りを見てがいないことを確認し
弓親はいつものことだよ、とあしらう。









その時丁度
バンッ
というけたたましい音とともに隊舎の扉が開いた。


注目はそちらに注がれる。













 「えっ...っと...アハ?」







苦笑いを浮かべるのも無理はない。
そこには、隊長・更木剣八 と 副隊長・草鹿やちる の姿があった















 「おっはよう、リン」
 「おはようございます。更木隊長、草鹿副隊長…」














げっ...
まずいぞこの空気...
朝稽古の相手とか...ないよね?ねー!?
私九席っすもん...
隊長の相手なんてなりませんよ?
ここは一つ三席の斑目一角なんかいかかですか?
なんならこちらのナルシストなんかでも良いと思いますけど…?


















 「オメー、また遅刻か?」
 「ご...っめんなさい」
 「まぁ、いい」
















いいんですか!!!!
流石は更木隊長でございます!
心がお広い♪





















 「お前命拾いしたな」









皆のところに移動したに、話しかけてきたのは、斑目














 「まったくだよ。君って人は何回遅刻すれば気が済むんだい?」
 「別に好きで遅刻したわけじゃありません」
 「俺がやった目覚まし時計使ってんのか?」
 
 「使ってるよ」












そう、今朝けたたましい音で鳴った目覚まし時計は、一角からもらったプレゼント。
私が遅刻しないようにとのことだった。
だが、それは貰ってたったの3日で無理でした(笑





















 「使ってんのに、よくもこう遅刻できるよな」
 「好きでしてるんじゃないので、そこは誤解なさらずに。だって、アレ鳴らないよ?」
 「鳴らねー目覚まし時計がどこにあんだ?」
 「私の部屋。いや、むしろあんたにもらった目覚まし時計」
 「俺が不良品やったつーのか?上等じゃねーか、
 「別にそんなこと言ってないし!つーか、喧嘩うってんのかこのつるっぱげ!」
 「んだぁとぉ!?###」




 「ちょっと二人ともやめなよ」






仲裁に入るのはいつもこの人、弓親だ。













 「弓親は黙っててよ。こっちは喧嘩かってんだから」
 「今日の俺はついてるぜ!!朝っぱらから派手な戦いが出来そうだ」
 「上等!!その派手な喧嘩、負けた方は1ヵ月古稀使い放題だからね!」
 「よぉし、負けてから言い直すのはなしだぜ」
 「女に二言はない!」











二人は斬魄刀を手に持つと隊舎から出て行った。













 「あっ!リンとつるりん喧嘩するんだ!剣ちゃん、見に行こ!!」
 「くだらねー」
 「えぇ!!!見に行こうよ」
 「見に行っても無駄だよ」
 「どうして?」







やちるにそう言う弓親。
あの二人と仲のいい弓親だからこそ、どちらが勝つかはわかっていた。
























 
























 「用意はいいんだろうな、
 「あったり前でしょ」
 「いくぜぇ!!!」
 「…」










一角が切り込もうとしたとき、が蹲った。

















 「その手には二度とのらねーぜ!!」
 「…っつ……」














の手から斬魄刀が落ちる音が響く。




















 「…?」
 「…死ぬ…」













そう言っては気を失った。


















 「!?」












一角は抱きかかえると隊舎に戻った。




















 「弓親ぁぁぁぁあ!!!」
 「!?」
















弓親もといソコにいた誰もが一角を見た。






















 「が」
 「が!?早く四番隊に」
























と、急いで行った
のは良かったが...





















 「あぁ、おいしかった」
 「ってめー…」
 「何怒ってんの?」
 「気失ったから心配してやったのに、腹へって気失った!?バカにすんじゃねぇ!!」
 「もぉ、叫ばなくてもいいじゃん。それに、朝食べないと私力出ないんだもん」










卯ノ花が病室に入ってくる。










 「さん、もう大丈夫ですか?」
 「はい、お世話になりました」
 「欠食はからだによくありませんよ。それと、斑目さん」
 「?」
 「ここは四番隊です。そんなに大きな声で叫ばないで下さいね」
 「スミマセン」
 「プププ、怒られてやんの」
 「てっめ…覚えとけよ」
















卯ノ花が出て行くと、部屋は二人だけ。




















 「ねぇ、一角」
 「あぁ?」
 「また、新しい目覚ましちょうだい」
 「はぁ?何でオメーに目覚ましやらなきゃなんねーんだよ」
 「私が遅刻しないように」
 「勝手に遅刻でもなんでもしてろ」
 「ひどっ!!」
 「目覚ましの変わりに」
 「?」
 「俺が起しに行ってやるよ…」









一角は少し恥ずかしそうに頭を掻いた。













 「えっ...どういう風のふきまわし?」
 「人が親切に言ってやってんのに、テメーは...」
 「ごめんごめん。じゃー、お願いします」































翌日から一角が向かえに来てくれたわけですが...


















 「おっきろー!!! さっさと起きろっつってんだぁあ!!」
 「…一角…」









は人から起されると機嫌が悪いわけで...



















 「……(汗」
 「覚悟!!! 靡け、風月!!」













お越しに来たはずの一角は、何故かに追いかけられ
しかも、斬魄刀は解放するは、木々は切り刻むは
隊舎の柱は半分に切られ傾くはで、大惨事となったのは言うまでもない。


そして、一角の心良い朝の目覚まし大作戦は一日をもって終わりを告げた。




























 「やっばい!!!また遅刻ぅ〜(泣」














という声は、ほとんど毎朝聞こえるのであった。



















あとがき
 
なんとも言えずな出来栄えでもうしわけありません。

最初は一角と付き合ってる設定なはずだったんですが、

どっかから可笑しくなりました…。十一番隊で遅刻なんてしたら...どうなることか...

そういえば、私も危うく友達との待ち合わせに大遅刻しそうになったことが…

早く起きたので、二度ねしたら家出る10分前でした(笑えない

しかも、待ち合わせがJRの中だっただけに、乗り遅れると悲惨な遅刻になるとこでした

維持で間に合わせましたけど、そのあとが大変でした。


ここまで読んでいただきありがとうございました!

 

 

最終更新日 2008/03/14