「何やってんだ?」 の目の前には少し寝ぼけた顔をした修兵の顔がある。 「…手…デカイな、って思ってι」 「…」 「…お、起きないの?」 「起きるぜ。お前雰囲気っての知らねーの?」 「いや…雰囲気くらい知ってるけど、何するおつもりで?」 「…何もしねーよ。ただ…」 「ただ?」 「いや…なんでもねー」 「何ソレ!?気になる!!」 「お子ちゃまは知らなくていいことなんだよ」 「お子ちゃまじゃない!!」 「お前さっさと用意してこいよ」 「あっ、そうだね」 今さっきまで怒っていたは忘れたように修兵の部屋を出て行き自分の部屋に行った。 手、デカイと思っただけかよ… 修兵はに触られた手を見る。 なんかもうちょっとあってもいいんじゃねーの? いっつも俺から抱きしめて… まっ、昨日の夜はアイツが「一緒に寝ていい?」って聞いてきたのは嬉しかったけどな アイツも普通の人間ってことだな 修兵がワイシャツを着て、あとは学ランを上から羽織るだけで準備完了だった。 その時、勢いよく部屋の扉が開き、それと共にが修兵に抱きついてきた。 「おい、どうした!?」 「修兵…」 の目には涙らしきものが浮いている。 なっ、涙!? 普段泣くような奴じゃねーしな… どうしたらいいんだ!? はウルウルした目で修兵を見上げた。 「落ち着けよ、な?」 「落ち着いていらんないの!!私の部屋に…部屋に蜘蛛が…脚長蜘蛛が出たのォォォォ!!!」 「…んだよ、それだけかよ」 「それだけじゃない!!これは一大事だって!!このまま放置しといたら私死んじゃう!!」 「どういう論理でお前が死ぬんだ?」 「いいから始末して!!」 は修兵に頼み取ってもらうための部屋に行った。 「どこだ?」 「ソコ…」 が指をさしたところには奴がいた。 「結構デケーな」 「うんうん。デカイの…こっち向いて私を食べようと狙ってるの!」 「そりゃ、ねーから」 「いいから取って!!」 「取ってつってもな…」 修兵は素手で取るのは当然嫌だったため、適当に何かないかと辺りを見た。 特に使えそうなものは無かった。 「掃除機で吸い取るか」 「駄目!!掃除機で吸い取ったら中で繁殖するの!この蜘蛛を救出するため、仲間であるオス蜘蛛が入る。 そしたらなんと中の蜘蛛はメス蜘蛛で男はしめた!と思い近づく。力の弱いメスはオスのなすがままに いやんなことをされ…そしてついに二人は愛に目覚めそして... 『子供…できちゃったみたい』 『本当か!!二人で大切に育てような』 『そうね』 『よし、餌は俺が狩ってくる。お前はここで待ってろ。いいな』 『うん、わかったわ。気をつけてね』 『あぁ』 帰宅 『あなた、お帰りなさい』 『只今。今日は狐を取ってきたぞ。ちょっと不味そうだが今日は我慢してくれ。明日は居候を狩ってくる』 『そうね』 翌日 『おい、狩ってきたぞ!』 『ホント!あら、美味しそう。頂きます』 そして数週間後… 『見てあなた子供たちが生まれたの』 『そうか、よく頑張ったな』 『かわいいわね』 『あぁ、また子供欲しいな』 『もう、ヤダあなたったらv』 そしてこの家の者には謎の死が訪れた…ってなことになったら大変でしょ!!」 「…お前の頭が大変だよ。俺を勝手に殺すな。それにな、蜘蛛はオスよりメスの方強いだろ? オスが交尾終わるとメスに食われるっていうしな」 「えげつない話…。とにかく、これ以上繁栄させないように始末しましょう!」 「…っていってもな。箒とかねーの?」 「ない」 「…新聞紙とって来いよ」 「あーい!」 は古新聞を持ってきて修兵に渡す。 は修兵にベッタリくっついていた。 「、ちょっとやりずれーんだけど…」 「気にしない!」 「(そう言う問題じゃねーって…)」 新聞紙を持ちその上に乗せようとしたが、中々乗ってはくれない。 再度チャレンジするも結果は同じ。 無理矢理乗せようとした時...事は起こった。 蜘蛛は素早く動きの方に向かった。 「ギャー!!」 と言っては修兵に飛びついた。 「行き成りと…」 相当怖かったのか修兵のワイシャツをギュッと掴んでいた。 修兵はの頭を数回撫でる。 修兵はをベッドの上に乗せ蜘蛛を捕まえ窓から出した。 のところに戻った修兵はの目線の高さに合わせてしゃがむ 「もう大丈夫だぜ」 「ありがとう」 「たくっ、騒ぎすぎだ」 「だって…虫やだし…」 「そんなしけた面すんなよ」 「修兵ぜったいバカにしてるじゃん」 「してねーよ」 「顔が呆れてる」 「呆れてねーって。人には怖いもん一つや二つくれーあるもんだしな。それに…」 「?」 「の弱みまたも発見出来たしな」 「なっ!」 「威勢の良い方お前らしいぜ」 「嬉しくない」 「そういうなって、ほら飯食うぞ」 「はーい」 修兵が来てから私自信変わったような気がした。 なんか…修兵に甘えてるようなそんな感じ… 何でだろう? 修兵が来てから二人は一緒に登校するようになった。 教室に行くと、の隣には恋次が座っている。 「おっはよう!」 「はよ」 「おはよう、恋次」 「おぅ」 恋次はと修兵が一緒に来るのを見て楽しくなかった。 「恋次知ってるか?」 「何をだ?」 「の弱点」 「の弱点?」 「あぁ」 「そんなん言わなくていいよ」 「虫コエーってことか?」 「何だ知ってんのか」 「まーな。結構長い付き合いだしな」 「んじゃ、もう一つは?」 「もう一つ?」 「あぁ。昨日の夜」 「修兵!」 「夜…」 「別にいいじゃねーか」 「ヤダよ!私のイメージに関わるよ!」 「いや、お前も人間だったってのが証明されただけだろ?」 「あたりまえじゃん!人間じゃなかったら何!?」 「夜…何あったんだ?」 「恋次は知らなくて良いんだよ!!」 「気になるじゃねーか」 「気にしない気にしない」 と、言っている間に先生が来てHRが始まった。 その間恋次は修兵との間に何があったか考えていた。 夜…夜? 夜!? お前…夜にあるって…しかも、修兵男だし…お前は一応女だろ? しかも、この間一緒に寝てるって…言ってたよな? ってことは…… 【、今日も寝ていいか?】 【仕方ないな〜】 【早く布団の中来いって】 【待ってって】 【早くしろよ】 【仕方ないな】 に抱きつく 【もう、駄目だって】 【いいじゃねーか、誰もいねーし】 【ダーメ】 【んだよ…】 【修兵?】 【…】 【もう、仕方ないな修兵は】 【...愛してる】 【うん、私も...】 「恋次?次移動教室だよ?」 「……」 「おーい、恋次」 「…くそ、修兵の奴になんてことを」 「「???」」 「行くぞ」 「なっ、何!?」 恋次に手を引かれは移動する。 それを見て修兵は苦笑した。 その日の放課後、 「恋次、修兵知らない?」 「知らねーよ」 「どこ行ったんだろ?」 「用事か?」 「いや、今日の晩御飯何いいかなって思って」 「(お前らは新婚夫婦か!!…待てよ…ってことはやっぱり…)」 「ねー恋次、聞いてんの?」 「おっ?ワリーなんだ?」 「恋次も一緒に帰る?」 「俺部活あっから無理だ」 「そっか。じゃっ、また明日ね」 「おぅ、またな」 は自分の鞄と修兵の鞄を持って教室を出た。 修兵を探そうと思い学校を探すことにした。 「どこにいるんだろうな〜」 と思ってありこち探す。 立ち入り禁止の所に足を踏み入れるとそこには修兵の姿があった。 修兵は曲がり角のところでしゃがんで溜め息をついていた。 「修兵何してんの?」 「シー」 と言われ修兵の近くに行く。 「たくっ…来るなって仕草したじゃねーか」 「そう?何してんのこんなとこで?」 「いや…抜け出せなくなった…」 「はい?」 修兵の周辺を見るが脚が挟まっている様子もない 「何で?こっちから家帰れるし帰ろうよ」 は進もうとしたが修兵にお腹に腕を回され引き止められる。 「やめろって!!」 「だから何っ…」 は修兵に口を押さえられしゃがまされる。 「んんーんーんん(放して)」 「ぜってーデケー声出すなよ?」 は黙って頷く。 「先生と生徒がな…」 「?」 「やってんだよ…」 「やってる?」 「あぁ…」 「何やってんの?」 「…。わかんねーの?」 静かにしていると声が聞こえてきた... それは女の人が気持ちよさそうに求めている声… 「!? しゅっ…」 再びは修兵に口を手で押さえられる。 「デケー声出すなって!」 「んんんん(わかった)」 「たくっ…」 「…ねー何でこんなとこでやっちゃってんの?」 「知るかよ…」 「私達どうやって帰る?」 「あいつら帰るまで動けねーだろ…」 修兵とが来たところは立ち入り禁止 来るのは結構容易だが、戻るとなると困難を伴うところだった。 周りにはいらなくなった机やら備品が山積みになっている。 しかも、近くには職員室がありバレるとこってり説教をくらわされるというリスクがある。 「一層出て行く?」 「バカ、んなことしたら生徒が可哀想だろ?それに…」 「それに?」 「俺らのクラスの女子生徒だ」 「…。皆さんお盛んで。教師誰?」 「」 「あぁ〜、あの若い教師。女子に人気あるからね…」 さっきよりも声が響いてくる 「あぁ〜何かムカつく」 「どうした?」 「家でやれっての」 「まーな」 「何で修兵こんなとこにいるの?」 「さっき、窓からコレ落として拾いに来た」 それは小さなお守りだった。 「どうしたの?ソレ」 「さーな。ただ、小さいときから持ってんだ」 「そっか」 「「!?」」 「そこに誰かいるのか?」 「ヤベッ!!」 「…気のせいか」 二人は急いで捨てられた教卓の中のスペースに入った。 狭い中で二人は安堵した。 「助かったな」 「ホントに…」 「あいつ等帰ったみてーだな」 「そうだね。私達も帰ろうか」 「そうだな」 狭いスペースに入った二人は妙に互いの顔が近かった。 修兵はの顔をじっと見た。 「どうかした?」 「…」 そっと修兵がの唇に自分のを触れさせる。 |
2008/03/05