なーんか…複雑なかんじになったな…


修兵が…弟……か…


じゃー、今まではなんだったんだろ?


修兵が私を好きって言ってくれた


そして、私も修兵が好きだった…


でも、それは...


何だったんだろう?






………こんなことで悩んでるなんて自分らしくない…


けど…






















ゴン
 ゴン
  ゴン
   ゴン






 「…うるせー#一体誰だこんな夜に!!」


 「……よっι」


 「…!?」






が恋次宅いや、部屋を訪ねてきた。







 「お前…何やってんだよ」


 「何って…遊びに来た?ってか入れてよ」


 「はぁ?つーかオメー何時だと思ってんだ?」


 「家出た時は確か11時だったかな(苦笑)」


 「帰れよ」


 「いや…何てか…いいじゃん?入れてくれるくらい?」


 「お前さ…」


 「ゴメン…帰るね」






恋次はのいつもと違う感じを疑問に思った。







 「…おら」




恋次はガラッっと窓を開けた。

は少し笑うと窓から恋次の部屋に侵入する。









 「何かあったのか?」


 「まーね」


 「お前も色々大変みてーだからな」


 「そうなんだよね〜。もう大変すぎてさ…」


 「そっか。まーガンバレよ」


 「せいぜい頑張らせて頂きます」


 「そんで、お前こんな時間に俺のウチ来て怒られねーのか?」


 「黙ってきたからね、大丈夫!バレたら殺されるかも?」


 「じゃー帰った方がいいんじゃねーのか?」


 「そうなんだけどさ...。うん、帰るね」


 「…お前がよければ...ユックリしてってもいいんだけどよ」






窓から帰ろうとしたに恋次は照れくさそうに言った。

急にが口を開いて話し始めた。









 「学校に転校生が来たとします。その転校生は自分の家で居候することになりました。
  そして、毎日仲良くしていた転校生の女の子。その子に「好き」といわれた恋次。
  そんな時、自分の親に二人は姉弟と告げられたら?」



 「お前!もしかして!!」



 「また、明日ね」





はそのまま窓から出て行った。





 「あいつ…」













はゆっくりとした足取りで空を見上げながら歩いた。








 「今夜は満月…か」








ばれないように、は自分の部屋に入る。










 「お前どこ行ってたんだよ」






部屋に入ると机の椅子に座りリラックスしている修兵の姿があった。

は動きを止めた。









 「何でいるの?勝手に入ると不法侵入で訴えるよ」


 「何でっていわれてもな…つーかお前どこ行ってたんだ?こんな夜に」


 「えっ?ほら、アイス」










は手に持っていたコンビニの袋を見せた。











 「俺の分は?」


 「ちゃんとあるよ」











袋の中から一つアイスを取り出し渡す。

サンキューというと、早速中身を取り出して食べ始める。

も同様に袋を開け食べ始める。












 「お前、恋次のとこ行ってたろ?」


 「なっ何言ってんの!?」


 「そうじゃねーの?」


 「…コンビニだって」


 「恋次の匂いすっけど?」


 「うっ…(なんなんだコイツの鼻は!?お前は犬か!!!)」


 「んで、どうだった?」


 「はい?」


 「そりゃ、こんな時間に男の家行くっていったら」


 「バーカ」


 「冗談だ。お前、アイス溶けてんぞ?」


 「えぇぇぇぇ!! って何ヒトの食べてんの!?」








修兵がのアイスの溶けている部分を舐める。








 「食わねーならいいだろ」


 「よくない!!食べますよ!!食べなかったら何の為に買ったかわかんないっての。
  まったく、だいたい修兵のソレだって私のお金なんだからね!」


 「ありがとな」


 「別にいいけどさ」









は自分が持っているアイスを再び食べ始める。







 「それで、何しに来たの?」


 「何しにって、いっつも一緒に寝てたじゃねーか」


 「あ〜…さっきまでかなり機嫌悪そうにしてましたよね?」


 「もういいんだよ…」


 「そっ。そんじゃ寝よっと…ってちょい待ち!!」


 「あっ?」






の布団に潜りこもうとしていた修兵を止めた。









 「コラコラ、何しようとしてんのカナ?」


 「何っていつものように」


 「いつものように、寝ようっていうの?」


 「おぅ」


 「おぅ、じゃなくて。ほら、そういうのもうやめた…」







修兵はを抱き寄せた。







 「お前はもう嫌いなのかよ…俺のこと」


 「それは…好きだよ」


 「でも、恋次の方が好き…」


 「違う」






は修兵を離した。








 「修兵は好きだよ。でもね私達姉弟なんだよ」


 「…姉弟か。だよな、お前そういうのには拘りそうだもんな」


 「いいじゃん。姉弟でも」


 「…そうだな」


 「よーし、寝るよ修兵」






はそう言うと先に布団に潜り込む。

そんな彼女を見て修兵もの布団に潜る。










 「私ね、何で修兵と短時間でこんなに仲良く出来たのか、ようやくわかった気がする」


 「俺がお前の弟だからか?」


 「うん。でも、それだけでもないと思う。きっと私、修兵のこと好きだったんだよ」


 「…サンキュー」











修兵はを抱き寄せた。











 「ちょっ!?」


 「いいだろ…姉貴」








"姉貴"

その単語を聞いた時少しだけ寂しい気持ちになった。

でも、これでいいんだ。

これ以上の関係にはなってはいけない

それがこの世が決めた道徳。

それは犯してはいけないルールなのだろう。

だけど、少しだけ自分の中にぽっかりと空いた穴を埋める存在に気付き始めていたのかもしれない...












 「なー」


 「んっ?」

 
 「こっち向けって」


 「な、何で」


 「お前のかわいい顔見るため」


 「バカ」


 「かわいい弟のお願い聞いてくれてもいいんじゃねーの?」


 「誰がかわいい?」

 
 「俺」


 「寝言は寝てから言おうね〜」


 「かわいくないってのか?俺のこと好き、だったんだろ?」


 「うっ…もう、それ言わないで」


 「何でだ?」


 「何となく」


 「わかった。でも、これは言わせてもらうぜ」


 「何を?」


 「好きだ…おやすみ」


 「…///」














わかってる…

修兵がウソをつかないってこと

それと、私も好きだったという事実

でも、それは今日で終わり

これからはそうは生きてはいけない

だから、修兵には彼女ができればいいんだ。

そしたらきっと…

でも、嫌かも…

矛盾しまくりだな、自分(苦笑)

明日恋次になんか言われるかな?

ありゃ、バレたよね〜

というか、バレて無かったらどれだけ恋次が鈍いかって話しだし

ま〜、いいや寝よ寝よ















 

最終更新日 2008/03/19