中々起きてこない
そして姿が見当たらない修兵




まだ起きてへんのか...
しゃーない起したるわ!





と思ったまでは良かったが、起しに行かない方が良かった...
のかもしれない…










 「、起き…!!!!!!!!!!!!」





ギンが見た光景…
それはと修兵が抱き合って寝ている…








 「んっ......」





起きたかと思ったら寝返りをうち、修兵の方を向く。
すると、修兵はを抱き寄せるかのようにの背中に回した腕に力を入れる









 「あぁぁぁぁ!!アカン!!!!起きや!!」
 「……」
 「!!はよせんと学校遅刻やで!!」
 「……学校……………」
 「せや学校や!!」
 「休み……」
 「何言って…」







ギンは部屋に飾ってあるカレンダーに目をやった
暦によると今日は土曜日
学校は休みである。










 「えぇ、から起きや!#」
 「うるさいなぁ〜」
 「…」




と修兵が起きてギンを見る




 「何してん?自分ら何したかわかってるん?」
 「「わかってる(ます)」」
 「何したか言ってみ」
 「「ただ寝てました。何もしてません」」
 「んなわけあらへんやろ?修兵君、の声どやった?」







当然の溝打ちが食らわされた。






 「グハッ……なっ何しよんねん」
 「セクハラで訴えますよ?」
 「せやって、抱き合ってたやん…」
 「「気のせいだと思います」」
 「んなわけあわへんやろ!?」
 「父さんが思ってることはないから...おやすみ」
 「待ち!!寝たらアカン!!死んでまうよ!?」
 「死ぬわけないでしょ!!ここは氷山か!?」
 
 「狼に食われるで?」
 「狼?」
 「修兵君や」
 「修兵はそんな人じゃないでしょ。取り敢えずあんたがここにいるのが一番危険」
 「俺リビングに行くな」
 「私も行くよ。寝かせてくれなさそうだし」












二人がリビングに移ると、その後ろをギンが連いて行く。
ソファーに座ると、まだ半分寝ているはソファーの肘掛を枕代わりに横になる。











 「、昨日何あったん?」
 「だから、何もないって。修兵が寝るとこないから貸してあげたの…」
 「してもうたもんはしゃーない。ボクが上書きしたる!!」
 「なっ!?」







寝ているに覆いかぶさるギン




 「目冷めはった?」
 「…冷めた…」
 「ギンさん」




修兵がギンを起き上がらせる





 「いやや〜!!はボクの子や!!ボクしか手つけたらアカンねん!!」
 「バカかぁ!!!」





の蹴りがお見舞いされたギンは修兵によたれ掛かった。





 「あんたね…娘に何すんのや!!!」
 「は、鼻血や…鼻血…」
 「ティッシュ詰めとけ!」



はそのまま部屋に戻る。




 「ぅ〜(泣)」
 「今のはギンさんが悪いですよ」
 「…修兵君には何も言われたないわ」
 「何もしてませんて」
 「信用できへん」
 「の声どないだったか教えてくれはったら許したるわ」
 「知りません。いい加減怒って出ていっちゃいますよ」
 「それはあらへんて、いっつもやから」








そんな話をしていると、が着替えて部屋から出てきた。







 「出かけてくるから」
 「!?」


ギンはすっ飛んでの横に来る。





 「何処に行きよんねん」
 「散歩」
 「ボクも行きたいわぁ〜」
 「だ〜め。それに、昼から仕事なんでしょ」
 「仕事なら休めんねん」
 「休んだら家に帰ってこないから」
 「えぇ!!」
 「帰ってきて欲しかったらちゃんと仕事に行くこと!」
 「わかったわ。遅くならんでね?」
 「抱きつくな!!#」





が抱きついてくるギンを解いていると、修兵が来た。





 「どこ行くんだ?」
 「散歩に。昼は何か買ってくるから」
 「おぅ」
 「…何か夫婦みたいな会話せんといてくれへん?」
 「どこが夫婦?」
 「ボクも混ぜてや!!子供でエエから」
 「こんな子供いらーん!!」






はギンを振り解く。
「いってきまーす」というとは出かける。








 「〜、どこに行くねん!!父さん心配なんやで!!!行き先いいや!!行き先無くすから!!!!」
 「(どんだけこのひと親バカなのだろう…)」



修兵はギンの様子を伺いつつそう思った。
確かにが毎日大変と言っている意味がわかった。

























 「さーて何処に行こうかな?」




散歩をすると言って出てきたが、そもそも散歩する気はなかった。
只あの、妖怪狐から逃げ出したかった口実だ。










 「やっぱ、こういう時はあそこしかないか!」
















と思って向かった先は恋次宅
あそこの家は大家族だ。
だから賑やか!
のはずの家が今日はやけに静かだ
何かあったのかな〜
と思いは恋次の部屋に侵入することにした。





 

 

2008/03/05