その日の夜再び訪れる修兵がどこで寝るか
という問題…









 「俺またの部屋で寝ていいか?」
 「駄目や!!…別にの部屋で寝るんわエエよ!それやったら、はボクと寝れるんやな!!」
 
 「寝れません。私絶対父さんとだけは寝たくない。殺人犯と寝た方安全だし」
 「なっ!!こんな狼と一緒におったら食われるで!!いやぁ〜んなことされんで!!」
 「お前はどうしてそういう方向にいく!!」
 「せやって、よう考えてみ?思春期のバリバリ栄えな時期なんやで?発情せんほう可笑しいやん
  父さんやて発情すんのやで?」
 「すんな!! この親なんとかしてよ…頭に螺子一本埋め込んでやろうか?」
 「なんや、そんなにボクのもん埋め込んで欲しいん?」
 「…駄目だ…もう駄目だ。末期だよこの人…」








は近くにあったカッターを握りしめた。
それを見て修兵はをなだめる。









 「修兵は私の部屋で寝る。私はここのソファーで寝る。それで良くない?」



面倒くさそうにが提案した。
修兵は眉間に皺を寄せたが何も言わなかった。
も修兵が昨日話してくれたことを忘れてはいなかったが、一緒に寝るわけにもいかない。




 「でもさ、思うんだけど、父さんと修兵が一緒に寝れば丸く収まると思わない?」
 「思わへん」
 「思わない」
 「(なんでこういう時に限って意見一致しないのよ!!)」
 「男なんかと寝たら死んでまうわ」
 「逆セクされそうじゃねーか」
 「なっ!!!そんな趣味あらへんわ!!ボクはだけに興味あんねんvVな〜、
 「私まで興味あるような言い方すんな。私はこれっぽっちも、微塵もあんたに興味を抱いたことはございません。
  あっ!どう殺してやろうかってのは興味あるかも!!」
 「そんなんに興味もたんといて!!」
 「取り敢えず、父さんもう寝たら?明日早いんでしょ?」
 「、一緒に寝てくれはるん!!さー、ボクらの花園に行こうやvV」
 「誰が行くかぁぁぁぁ!!!つーか花園ってなんだ!花園って!!」






一発顔面にパンチをくらわされたギンの顔からは鼻血が出ていた。









 「花園言うたら花園やん。ほら、見ぃ!!」



というとギンは寝室のドアを開け、その光景をに見せる。
部屋一面にバラの花が散らばっていた。






 「お前はアホかぁ―――!!」
 「アホちゃうわ。との花園完成させるための花や。あとはが入れば完成やvV」
 「あのね…このバラどうしたの?」
 「どうしたんやったけ?会社の近くにバラ園あったんやそこから…」
 「盗んだのかぁ!!お前は親として恥ずかしくないのか!!いや、人間として駄目だ!!!」
 「してしもうたことはしゃーないやん。ほな、ボクらも後戻りできないことしよーな」





再びのパンチが炸裂された。





 「しません!一人で花と戯れて下さい。私は部屋に戻ります。おやすみなさい」



は早口でそういうと、ギンを中に入れたまま寝室の扉を閉めた。
が、直ぐに隙間が開きそこから、ギンが覗いていた。






 「…寝るまで一緒におって?」
 「何もしませんか?」
 「せんわ!」
 「命かけれますか?」
 「命でも何でもかけたる」
 「...仕方ない。寝るまでね」
 「と大人の時間や〜」



ゴス…
という音が聞こえた。
なんだかんだ言っても仲いいな〜と思うのはそれを見ていた修兵だった。









 「修兵も」
 「男なんかいらへんやろ?」
 「だーめ。あんた何するかわかんないから護衛が必要なの」





修兵は苦笑しながらバラが撒き散らされた部屋に入った。
部屋はバラのにおいで充満していた。
最初は「いいにおい」と言っていたが、だんだん気持ち悪くなってくる。







 「…これら全部捨てるよ?」
 「えぇ!!まだ秘密の花園チックなことしてへんよ?」
 「大丈夫、そんなこと死んでもないから」
 「せっかく盗ってきたんやで?」
 「やっぱり盗んだのか!?…別にこのままでもいいんだけどね、その代わり私父さんの上に吐くよ?」
 「白い液?……グハッ…」
 「父さんおやすみ〜vV」





は気絶させ部屋から出る。
修兵はギンに布団を被せ出てくる。






 「…アレ寝たっていわねーと思うぜ」
 「意識なきゃ同じだよ」
 「…そういう問題か!?」
 「さーてと、修兵リビングで寝てね!」
 「お前の部屋で寝る」
 
 「あのね、いい加減に…」





修兵はを抱きしめる




 「頼む…一緒にいてくれねーか?」
 「…///」
 「手だしたりしねーから…」
 「…出してるじゃん」
 「お前、抱きつくくれーいいだろ」
 「良くない!!昨日約束したじゃん!」
 「俺は好きな奴に抱きついてんだ。文句、ねーだろ?」
 「…///(そういうことストレートに言って恥ずかしくないのかね…この人は…)」








修兵はそのままを横抱きにして部屋に連れて行った。
そのまま何でもすることは出来た...
のだろう。が、約束を破るわけにもいかない。







 「…あんたよくこんな恥ずかしいことできるね」
 「恥ずかしいか?」
 「とっても」
 「お前なんかギンさんと色々やってんじゃねーか」
 「私もやってるみたいな言い方しなさんな!私は被害者だ!!」
 「まっ、お前だって嫌じゃねーんじゃねーの?」
 「しつこいんだよ...あの狐」
 「ギンさんなりの愛情表現だろ」
 「過剰だと、娘はグレルぜ?」









良い親子関係だな〜、と思いつつそのまま眠りについた。

翌日修兵が目を覚まし隣を見てみると、まだ眠っているの姿があった。







たくっ...
カワイイ顔して寝やがって...
これじゃ、ギンさんが離したくない理由もわかるよな







 「…父さん…」
 「?」
 「………死ね」
 「…。」





修兵は苦笑してを見た。
夢の中でも追いかけられてりゃ疲れるだろうと思いつつ頭を撫でた。
髪からはシャンプーの匂いがする。
甘くて良い香り...
そんなこんなにうっとりしていると、もう時計は11時を差していた。









 「そろそろ...起すかな.........、起きろ」
 「…」
 「、起きねーと、ギンさんに襲われるぞ」
 「…zZZ」
 「おーい、
 「………ぁあっ」
 「!?///」
 「…アレ……おはよう」
 「はよ…(コイツなんて声だしてんだよ!?)」
 「…修兵裸!?」
 「あっ?上半身な上半身」
 「…昨日何にもなかったよね!?」
 
 「あぁ」
 「良かったぁ〜。へぇ〜」
 「?」






が修兵の体をマジマジと見る。






 「結構筋肉あるんだ!!」
 「まーな、バスケやってるしな」
 「バスケやってんの!!いいね〜、程よい筋肉」
 「筋肉フェチか?」
 「ま〜、そうかも。ねー、触っていい?」
 「別にいいけど」





は腹筋を突いてみたり、ウエストのくびれ具合を確かめて見たりした。




 「ちょっ...はははははは!!」
  
 「もしかして、ここ弱い?」
 「バカやめろ!ははははは!」
 「修兵の弱点めーっけ!!」
 「お前なぁ、はははは」





にこちょがされているのをやめさせる。
そこまで二人が騒げる程広くないベッド
は後ろに落ちそうになった。








 「!!危ねー!!」
 「ほえ?」






修兵がの腕を掴んで自分の方に思いっきり引っ張ったお陰では落ちずに済んだ。




 「あっ、ありがとう…」




の顔の前には修兵の顔がある。


 「…ドジ」



見つめる二人の目は放すことも出きず、只じーっと互いを見つめている。
心なしか少しずつ修兵がに近づくと、顔を少し斜めにする。
唇が触れるか触れないか…
そのくらいのときにインターホンがなった。
二人は一瞬止まり、距離を元に戻す











 「悪い…///」
 「私こそ///…ありがとう、重くなかった?」
 「平気だ。俺出るから、は着替えた方がいいと思うぜ」
 「あっ、うん…」









修兵が玄関に出ると、「はーい」といい、ドアを開ける。
そこには同級生であり、と仲の良い恋次の姿があった。























 

 

2008/03/05