「うめーな」
 「でしょ!!」







海燕とが一護の作ったスパゲティを絶賛する。










 「お前意外に料理美味いんだな」
 「意外は余計っすよ。昔から作ってますから...」
 「一護いないと私、生きていけないですもん!」
 「偉そうに言うなっての」







一護が少々自慢げに我弟を言うを見て言った。









 「お前料理くれー作れねーと嫁に行けねーぞ」











海燕がにそう言ってみる。










 「そのうち...何とか...できるかもしれないし...」









は自信がないのだろう。
段々と声が小さくなっていった。










 「今はそんな話より、食べよう!食べよう!!」












都合の悪い話をそらせはスパゲティーをまた食べ始める。
食べ終わると一護とで後片付けも済ませ、
さー!!休憩vV
と思った時、信じられない言葉が海燕の口から発せられた。
















 「よーっし、そんじゃオレの特別補講でもすっか!」
 「そうですね〜…じゃないですよ!!何ですか行き成り特別補講って!?
  ほら、それに、食後に勉強って消化に悪いですよ?」
 「お前なーそんな呑気なこと言ってらんねーだろ。
  普段遅刻してる分送れてんだからな。こういう時にやんねーでどうすんだ?
  おら、教科書持って来い!!」
 「はーい」













遅刻という単語を出されると良いわけも出来ないなので
仕方なく部屋まで教科書を取りに行くことにした。
が教科書を取りに行っている間一護は海燕と二人きりだった

















 「一護、お前も教えてやろうか?」
 「俺はいいっす」
 「先生?…」











何故か気まずそうにが戻って来た。
教科書を取りに行った筈のの手には何も持たれていない。













 「あっ?」
 「あのですね...教科書学校に置いてきました...。」
 「何ィィィ!!??…ってちゃんと持ってきてやったぞ。お前な置き勉すんなって言ってんだろ!」
 「ごめんなさい!!だって、重たいんですよ。一護だって置いて来てるよね?」
 「置いてねーよ」
 「だとよ。今度からは弟の手本になるようにきちんと持って帰れ、わかったな?」
 「はーい」















はションボリしながあ海燕から教科書を受け取り開く。











 「そんじゃ、読め」
 










海燕にそう言われたは物語を読んで二人に聞かせる。
が教科書を読み終えると、海燕は自分の鞄から教科書用のテキストを取り出し、
にその問題を解かせる。
そのやった問題を海燕が採点していく。















 「おっ!もしかして前門正解じゃねー?」








一護が採点の様子を見て海燕の横でそう言う。












 「あったり前でしょ!私を誰だと思ってんの?」
 「このバーカ」











スッっと斜めに線を入れた後で海燕はに答案を返す。














 「バカって失礼じゃないですか!?」
 「何だよこの漢字…」
 「えっ?”よろしく”を直すんですよね?」
 「どこに”夜露死苦”って答えるバカでアホがあいんだよ!!#”宜しく”だろーが!!」
 「よく使いますよ?」
 「オメーはどこの暴走族だ!!…たくっ」
 「姉貴...それはねーよ」











一護も解答欄を見て冷たい目でを見る












 「一護まで!!そんなちんけなこと気にしてるとハゲますよ!?」
 「「常識だ!」」



















今日のへの課題…
漢字テキスト10ページやるべし!!













 「明日までにやっとけよ」
 
 「はーい」
 「またな。明日も晩飯頼むわ」
 「いいですよ♪」
 「自分が作んねーからって...」
 「先生さようなら〜」














海燕が帰りリビングへ戻った二人の間には珍しく沈黙が流れた。












 「…明日から暇だね」
 「漢字のテキストあんだろ?」
 「あっ、忘れてた…」
 「早っ!…俺らには、どうしようもねーしな...」
 「ホント、宮川のヤロームカツク#私だけならともかく一護まで」
 「姉弟だからな...仕方ねーんじゃねーの?」
 「仕方なくないよ!私のかわいい弟に手ぇだすたぁ〜最低だ!!」
 「手は出されてねーけどな…(苦笑)」

 「あんたらまた停学になったワケ?」









リビングで二人で話していると、妹が帰ってきた。














 「お前な姉と兄に対してもっと口の聞き方あんだろ」
 「私こんな奴、姉だなんて思ってないし。ただのブラコンでしょ?気持ち悪い」
 
 「そういう言い方ねーだろ!」
 
 「いいよ、一護。こんな奴なんかに話したってわかりはしないよ。この非常識人間に」
 「いい気にのんないでよ。あんたが常識人とでも言うの?バカじゃないの」
 「あんんたよりは常識あるよ。だいたい学生がこんな時間に帰ってくること自体非常識」










時計は9時半を回っていた。












 「姉貴ももう止めとけよ。りん、お前もいい加減にしろよ」
 「お兄ちゃんもコイツのこと大好きだもんね。せいぜい二人で仲良くすれば?」









りんは自分の部屋へと戻っていく。










 「父さんも母さんも甘やかすからあんな性格になるんだよ…。さーてと漢字のドリルにでもとりかかりますか!」












は自分の部屋にもどり、先程海燕から受け取った漢字ドリルをやり始める。
やり始めると手を止めることもなく、一気に10ページ全て終わらせた。
一通り終わるとパタンと教科書を閉じたとき、一枚の紙がヒラヒラと舞い落ちた。














 

 

2008/03/06