「…先生からだ」









 ”お疲れさん。学校のことは心配すんな!俺がちゃんと解決してやっから
  それと、この機会に進路きちんと考えとけな”










 「進路…ね〜」
 「まだ進路決めてねーのか?」
 「勝手に入るな〜。まだこれといってやりたいこともないからさ…」
 「姉貴なら好きなとこ進学できんじゃねーの?」
 「そんなことないよ。一護は決まってんの?」
 「一応な」
 「そっか」
 「焦らなくてもユックリ決めりゃいいだろ」
 「先生にも言われた」
 「…姉貴って、あの教員のこと好きなのか?」
 「まさか!?ほら、もう遅いから寝る寝る」












半強制的に一護を部屋から出す。











私が先生のこと好き?
そんなことない…
私は先生のこと...











































 「起さない方がいいぜ」
 「何言ってんだ。もう昼だぞ?いくらなんでも寝ずぎだ」












海燕は昼休みの時間を使って宅にやって来ていた。













 「起きろ――!!!」








海燕はそう言うなり、の布団をひっぺ返す









 「…何すんの!#」









は海燕の手を掴むと、そのまま投げ飛ばした。
は投げ飛ばしたあとに、自分の仕出かしたことに気付いた。












 「だから行ったのによ...」
 「ってー!!...てっめー...何しやがる!!!#」
 「なっ!何で先生ココにいるの!?」
 「お前らの処分決まるみてーだから連れて来いって言われたんだよ」
 「へー」
 「さっさと起きろ#」
 「はーい」










男二人はの部屋から退散し、一人部屋に残るは制服へと着替える。
着替えが終わると早速学校へと向かう。








 
 「もしかしても何もないけど、退学ですかね?」
 「んな訳ねーよ」
 「停学か?」
 「さーな」
 「そんなもったいぶらないで教えてくれても良いじゃないですか」
 「まだ俺も知らねーのにどうやって教えるんだ?」
 「そうなんだ...。一護も処分出るんだ...」












は一護の方をチラッっと見た。









 「そりゃーな、あいつのことだし」





海燕は少しだけ眉を顰めた。






 「…さっそと行こうぜ」








一護は海燕の隣を歩いていたを引っ張り先を急いだ。










 「(姉貴と近すぎなんだよ...)」


弟の嫉妬である。














学校に着くと教室に行くわけでもなく、職員室へと向かった。





 「連れて来ました」



海燕が先頭に立ち職員室の中に入る。
すると、は宮川の近くに行った。







 「ちょっとあんた何で一護まで停学にしてんのよ!関係ないでしょ!!」
 「相変わらず喧嘩っ早い姉さんだな。どっちかがやったに決まってるだろ?
  いや、共犯の可能性の方が高いな。この学校でこういうことするのはお前らしかいないからな」
 「人の物なんて盗まない!勝手に決め付けないでよ、証拠もないくせに!!」
 「、やめろ」










海燕が今にも人一人吹っ飛ばしそうなを止める。













 「こんな生徒を庇う必要なんてないですよ、志波先生」
 「何だと...」






海燕が宮川を睨む。
流石にヤバイと思ったは話を進めることにした。




 「どうでもいいけど、早く処分教えてもらえませんか?」
 「いいだろう。処分は停学一ヶ月だ」
 「何ソレ!?」





停学一ヶ月には驚いた。
だけではないだろう。海燕も一護も驚いた。
その時...
Trrrrrr...
海燕の傍にある電話が鳴り出す。




 「はい、〇×高等学校の志波海燕と申します。………宮川先生警察からお電話です」
 「はい、お電話変わ...あったんですか!?いや〜、スミマセン。はい、ありがとうございました」





カチャリ 
と受話器を置いた宮川の顔はさっきまでの怒りの表情とは違った。










 「いや〜、良かった良かった」
 「何かあったんですか?」




気持ち悪いくらい笑っている宮川に海燕がそう聞いた。





 「財布見つかったんですよ。これで一件落着ですな〜」
 「ちょっとあんたさー#」





宮川に立ち合おうとしたを海燕は自分より前に出さないよう右手でを遮る。



 「ちょっと待てよ...」
 「どうかしたんですか?志波先生」
 「コイツらに謝れよ...」
 「まー、停学にならなかったんですからいいじゃないですか。
  それに見つかって良かったのはそっちの方でしょ?」
 「そういう問題じゃねーだろ。証拠もねーのに犯人扱いされたこいつ等の気持ちわかるのかよ?!
  謝ることくれーしてもいいんじゃねーのか?」
 「何で私がこんな奴等なんかに」
 「いいよ先生。こんな奴なんかに謝られたくないし」
 「何だと!?」
 「今日は帰っていいですか?教科書も持ってきてないので授業受けても意味ないですし」





一護は少しだけ海燕をなだめるように、海燕の肩に手をおいた。





 「…あぁ。気をつけて帰れな」
 「「はーい」」
 「、一護悪かったな」
 「先生が謝ることないですよ。悪いのは全部あいつですから…先生さようなら!」
 「おぅ」









二人は職員室を出たあと、愚痴大会が繰り広げられた。
その声が職員室の中に漏れていたことはかれらは知るわけもないのだが...











 

 

2008/03/06