その日の夜、外は嵐だった。
「…停電かよ」
仕方なくおれは寝ることにした
夢の中でノックをする音が聞こえてきた
「(気のせいか)」
コン
コン
「・・・」
渋々ドアを開けに立った
そこには、が枕を持って立っていた
「「・・・」」
恋次はが枕を持っていることに気づいた
「一緒に寝ていい?」
「はぁ!?」
「おじゃましま〜す」
と言って勝手に入ってくる
「おいっ!」
は俺が待ったをかけてもお構いなしにベッドに入りやがった
「お前な...」
「大丈夫襲わないから」
「そりゃそうだ・・・ってちげーだろ!自分の部屋で寝ろよ」
「いいじゃん…ケチ・・・」
「たくっ。でっ何の用だ?」
「用なんてないよ」
は恋次と顔を合わせないように反対側を向いて布団を顔の半分までかける
「・・・。もっとそっちに詰めろ」
「へっ?」
「俺が寝れねーだろ」
「うん。・・・ごめん」
は俺の寝るスペースをつくる
「ダブルベッドなんて贅沢だね」
「そのお陰でお前はここで寝れんだろ」
「まーそうだけど...」
恋次も布団に入る
「お前、俺と寝ていいのかよ」
「その言い方やらしぃ〜」
がそう言ってちゃかす
「出てけよ#」
「ごめんごめん。私別れたから今フリーだし。むしろあんたの方がヤバイでしょ?」
は心配そうに恋次の顔を見た
「別にヤバくねーよ」
「何で?」
「別れたから」
はガバッっと起き上がった
ビックリして俺も起き上がった
「私やっぱ自分の部屋でねるよ」
俺はの手を掴んで引っ張った
は俺の胸元にスッポリと収まった
「泣くなっての・・・」
「・・・私、二股かけられてて...知らなくて半年も付き合ってた」
は急にそう話出した
「お前なんか好きになるわけねーどろって・・・」
恋次は優しく抱き締める
その時扉が勢いよく開いた
「「!?」」
「悪かった。俺にはお前しかいない・・・」
そう言うとの手を握った
「やめてよ」
掴まれた手を振りほどく
「あいつに子供いてよ...俺騙されたんだ」
「・・・私を騙したのは誰?・・・帰って」
「聞けって」
「あんたと話すことなんてない」
は男を睨んだ
「お前まだ俺のこと好きじゃねーの?」
は俺より一歩前に出てドアの方を指差した
「出てって」
そいつはの目の前に来た
「なー」
「出てけよ」
口を出す気はなかったが、つい言ってしまっていた
「お前には関係ねーだろ。なー?お前の部屋に行こうぜ」
俺はを抱き寄せた
「さっさと出てけよ」
「恋次...」
「てめーも俺を裏切ったのか!?#」
「ちげーだろ!てめーのせいでがどんだけ傷ついたと思ったんだ...俺は...俺は友達としてこいつの話を
聞いてやってた・・・そんだけだ。さっさと出てけよ」
俺がそう一喝すると
「ちっ」
と言い残し帰って行った
「ありがとう」
「…別に…」
恋次はを惜しみながら放した
「よーし!寝よう!!」
「おぅ」
布団に入るとすずは天井を見ていた
「お願いあるんだけど...」
「あぁ?」
「何かさ...やっぱりいい」
「はぁ?言えよ」
「恥ずかしい///」
「言いかけ禁止!って言ったのはどこのどいつだ?」
「うっ...馬鹿にしない?」
「しねーよ」
「笑わないでよ?」
「良いから早く言え」
「あのね、一回イチャイチャというものを体験したいな〜って...ダメ?
「・・・。」
「・・・。忘れて!///」
はそう言うと布団を頭から被った
「…おい、」
「「・・・」」
俺は布団を剥ぎ取った
するとと目が合う
「俺と付き合うって言うんだったらいいぜ」
「えっ・・・」
「好きだって言ってんだよ・・・あ"〜もう寝る!」
今度は恋次が布団を被った
「恋次?れーんーじー」
布団をひっぺ返す
「いいよ」
恋次は起き上がった
「恋次のこと好きだから」
ニコニコして言う
「今の言葉忘れんなよ」
「忘れませんよーだ」
「願い事・・・叶えてやるよ」
「うん。でも、襲ったら殺すよ?」
「・・・ハイ」
その日の夜、のお願いは叶った
翌日、
「恋次おはよ〜。朝ごはん作って!」
「お前が作れよ」
「え"〜・・・二人で作ろうか?」
「そうだな」
ラブラブな二人の生活が始まった
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