怒った海燕が執務室の中へと入る
も海燕の後ろにいた。










 「海燕さんどうしたんすか!?」
 「どうしたじゃねーだろ# お前の気持ちわかってんのかよ!
  のこと犯人だと思ってんじゃねーのか?」

 「…」
 「...何で、が嘘ついてるって決めつけんだ!
  の話を聞こうとしたかテメーは?」








海燕は恋次の胸倉を掴む。
それを見て
 「海燕さん...いいですよ、もう」
 
 「よくねーよ、お前が良くても俺は許さねー
  …を泣かせた奴を俺は許すほど心広くねーぜ
  お前、それでも幼馴染なのかよ、を守るんじゃなかったのか?
  それとも、口だけかよ...
  
  口だけなら誰だって言えんだよ!」










海燕は恋次を壁に突きつけた。
恋次は声ひとつ出さず海燕にされるがままだった。












 「やめて下さいよ!阿散井副隊長を放して下さい!!」
 「…テメーが木下か?」
 「そうですけど…」
 「に謝ったらどうだ…」





海燕の霊圧が上がり、その場にいた殆どの者が座り込み身動き出来なくなった。
執務室に白哉が入ってきた








 「テメーのせいでがどんだけ傷ついたと思ってんだ」
 「何言ってるんですか?被害者は私ですよ!」
 「…いい加減にしろ…」








そう言ったのは白哉だった。








 「証人がいるとでも言えばよいか?」








そこにいる全員が白哉に注目する
そして、一人の隊士が中へと入ってくる











 「「理吉(くん)」」



と恋次の声がかぶった






 「僕、木下さんたちが自分の机をグチャグチャにしてるの見ました。
  それをさんのせいにするって言っていたのも聞きました」

 「でたらめ言わないでくれる?」









恋次は木下を驚きと怒りをこめて見た。





 「証拠がないのに私がやったって言えるの?」
 「証拠かどうかはわかりませんが、さんの髪飾り拾ったんです」
 「でも、私のは...」
 「そうよ!さんの髪飾りならもうさんが既に持ってるはずでしょ?」
 「そんなわけないですよ!僕が拾ったのはこのことが怒る前日でしたから。
  僕はその後直ぐ届けようと思ったんですけど、仕事で現世に行ってて今の今まで居なかったんです」
 



そう言うと理吉はにそれを渡す








 「この髪飾りを恋次さんが最初の給料で買ったさんへの贈り物だそうです。
  高くはないけれど、私によっては一番大切な物だってさん言ってました」
  それと、ホラここに”へ 恋次より”って彫ってあるんです。
  これは世界に一つしかないんです!だからそっちは偽物なんですよ」

 「ありがとう理吉くん」
 「もっと早く帰れていたら」
 
 「いいの。ありがとう」





 「アハハハ...そう。私の自作自演。どう?上手かったでしょ?
  皆だまされちゃうんだもん」









そこに居た誰もがその女に呆れただろう







 「どうしてそんなことをした...」





海燕がその女を睨む
 




 「どうして? その子がむかついたから。いっつも副隊長といてさ、楽しそうに笑って
  だから少しこらしめようと思っただけ」
 「てめー」








恋次が霊圧を上げ睨みつける







 「そんなにその子が大切なの?
  そうだよねー、私といる時の話その子のことばっかり話してたもんね」






はその言葉に恋次を見た








 「まー、もうどうでもいいけど、
  私副隊長のこと好きってわけでもなかったし。
  それに、その子を辞めさせることが出来たんだから」

 「...お前...」
 
 「恋次ゴメン」
 「おいっ」







恋次は木下の胸倉を掴んだ





 「何?殴るの?」








恋次が手を挙げた瞬間、が恋次を止めた





 「女の子に手、出しちゃだめだよ...」
 「...」





木下は勝ち誇った顔をした。
恋次は渋々木下の胸倉から手を放す





 「ありがとう...」



は恋次に一言礼を言い、木下の前に立った








 「あら、ありがとう。優しいのね」






木下が不気味な笑みを浮かべる中は思いっきり頬を叩いた
辺りには大きな音が響く
その場の空気が凍りつく









 「何すんのよ!!」
 「…私はともかく、恋次を傷つけないで!人の心をなんだと思ってんの!?
  人として恥じをしったら?」





それだけを言うとはクルリと後ろを向いて歩いて行った。
海燕は恋次を軽く睨みつけた





 「今度を泣かせたらぜってー許さねーぞ」
 「海燕さん行ってあげてください...」
 
 「何言ってんだよ。オメーが行かねーで誰が行くんだよ」




海燕は恋次に軽く笑ってやる
恋次は海燕に背中を押され一歩踏み出す



 「…」
 「おら、行ってやれよ」




恋次は軽くお辞儀するとを追いかけた







 「!!」
 「?」








は声のした方向に振り返る







 「何?」
 「悪かったな」
 「いいよ」






はニッコリと笑った。
恋次は何をしていいかわからなくただ、を強く抱きしめた








 「ごめんな...」
 
 「だから、いいって...」







は恋次の背中にそっと手を回す。












 「なー、辞めんなよ...死神」
 「…」
 「辞めさせねーぜ」
 
 「恋次…」












恋次は手の力を少し緩めた。



 「
恋次とは互いの目をしっかり見た








 「「大好き(だぜ)!!」」








再び二人は強く抱き合った。











その後は六番隊五席まで昇進し、木下は十二番隊へと左遷されたのだった















 

 

あとがき

彼女(木下)には私が一番行きたくない隊へ行ってもらうことにしました!(苦笑

だって、実験にはなりたくないですよ...(マウスでもあるまいし

海燕と理吉と白哉は結構いい役回りだったことに気付きました!

恋次鈍そうなので、なんかこんな感じカナ〜と思いまして...

当時書いた夢なんてどう思ってたかなんて知らな〜い!

ということで、読んで頂きありがとうございました。

2008/03/06