尸魂界には百年に一度だけ咲く桜の木がある







満月の夜、月が桜の木と丁度重なったとき願いごとをするとそれが叶う...
























そして、今日がその日


























 私は冬獅郎が好き




 でも、そういう関係じゃない...




 それに、冬獅郎は忙しい


 

 私なんて見てくれてないことくらい重々承知
























 「冬獅郎おはよう」













冬獅郎は眉を顰める










 「日番谷隊長だ」



 「今更でしょ?今日の夜暇だったりする?」



 「今日は何もなかった筈だ。何か用か?」



 「七時にあの桜の木の所へ来て欲しいんだけど」



 「七時な。わかった」



 「ありがとう。仕事頑張ってね!」



 「あぁ。お前もな」




















 昔からあいつは何かあるたびにあの桜のとこに行くからな



 そういや、ずっと昔にあいつ言ってたな...



 
  ”この桜の木は百年に一度しか咲かない。


   だけど、満月の夜月が桜の木と丁度重なったときに願い事をすると願いが叶う”




 って...




 信じてねーけど、


 
 はこういう話好きだからな
























 「隊長ー!」














乱菊が慌てて入ってくる











 「ノックくらいしろ...何だ?」





 「今日何の日か知ってます?」




 「…知らねーよ」





 「例の桜の木が咲くんですよ!」



 「それで...」




 「今日残業ないんでえすよね?」



 「お前次第だな」



 「隊長行って来たらどうです?」



 
 「行ってどうすんだ」




 「と付き合えますように! とか願ったらいいじゃないですか」





 「別に俺は「良いですよ隠さなくてもvVそれじゃー失礼しました!」






















嵐が去っていった
























 「今日...か...」


































そして、定刻の時間になったが、三番隊からギリギリに届いた書類が終わりそうにもなかった













 「たくっ、こういう時に…」









冬獅郎は必死に筆を動かしていた











 「隊長こっち終わりました!」



 「んじゃ、こっち頼む」



 「はぁ〜何でこんなに書類あるのかしら」




 「日中サボってたのはどこのどいつだ?#」




 「あらヤダ、起こらないで下さいよ」




 「(ヤベーな...遅れる)」

















冬獅郎は出来るだけ急ぐが約束の時間には間に合いそうになかった


執務室の中に聞こえてきた滴の音・・・















 「雨降ってきちゃった...傘持って来てないのに」







乱菊が窓から外を見ていう










 「(あいつ大丈夫か?傘持ってるわけ…ねーか)」






















――――――――――――――――――――













 「冬獅郎遅いな〜。やっぱり仕事忙しいのかな?…うわ〜雨降ってきちゃったよ!!
  これじゃーお月様見れない」
















は木の下で雨をしのいでいた














どれくらい経ったのだろうか


は一人で待っていた












 「雨、止まないな〜。せめてお月様出ないかな?…ハックション」











なんだかとは悲しい気持ちになってきた










 「やっぱり、私じゃダメなんだよね...こんなに冬獅郎のこと好きなのに。
  私じゃ触れることも出来ないんだね…もう帰ろう。また来るね」









は桜の木に一回触れ後ろを振り返った










 「悪い…」









そこには傘を差した冬獅郎が立っていた














 







 「冬獅郎…」




 「この桜の木の噂本当かもな」


 
 「信じてないでしょ?」



 「信じてるぜ…俺お前のこと好きだ」



 「本当に!?」





 「あぁ。だから…うわぉ!!」

















冬獅郎はに飛びつかれる














 「バカ...来ないと思ったよ」




 「ワリ、仕事がきてな」



 「わかってる。無理なこと言ったの私だから。でも嬉しい」




 











はニッコリ笑って言った















 「///...ほら、見ろよ」











丁度雨が止み、満月が桜の木にさしかかった



そして小さな桜の花が咲き始めた











 「綺麗・・・」


 「そうだな...


 「何?」


 「目瞑れ」


 「うん...」












はすこし頬を赤く染めた


軽く冬獅郎のとの唇がくっつく















 「噂本当だったじゃねーか」


 「うん!また百年後もここに来ようね!」



 「あぁ」





















俺は
     私は
      心の中で願った













冬   




  と
   `
  ず
  っ
  と
  一
  緒
  に
  い
  れ
  ま
  す
  よ
  う
  に
  ・
  ・
  ・





















 ☆―――★―――☆―――★―――☆
  〜あとがき〜

 私も冬獅郎とず―――っと一緒にいてー!!(黙れ

 何かの言い伝えで誓いを立てるとかいいですvV

 本当にはありえないけど...

 だから良いんですけど

 右に回すと重くなり、左に回すと軽くなる石 (逆かもしれません

 を動かしてみたいんですよね〜。話は全然関係ないんですけど

 TVでやってると胡散臭いとしか思えないもので...




 ここまで読んで頂きありがとうございました!








08/03/07