そういや、今日は俺の誕生日だった気すんな...
と思ったところで、祝ってくれる奴なんかいねーし、
今年も一人寂しく過ごすか
にしても、誕生日くれーこの仕事の山どうにかなんねーのか?
時刻ばかりが過ぎていき、気づけば定刻になっていた
クッソ―――、終わんねー
誕生日に残業なんて冗談抜きでありえねーぞ...
そんな時、執務室の戸が開いた
「檜佐木さーん」
「檜佐木、元気?」
恋次・乱菊が入ってくる
「阿散井、松本さんどうかしたのか?」
修兵は今終わった書類を机の隅に置く
「どうかした
じゃないわよ!今日はあんたの誕生日でしょ?」
「あぁ」
「」だから私達四人でプレゼント用意したのよ!!」
乱菊がキラキラしながら言う
「四人?」
「そうよ!ここにはいないんだけど、雛森と吉良とね」
「悪いな」
松本さんの プレゼント=飲み会 の方程式が俺の中では成り立っていた
「それじゃー、アタシたちはこれで失礼するわ!もう少し経ったら届くと思うからよろしくね!」
と言いながら出て行く
「ちょっ!!…おい、阿散井」
「あと少しで届きますんで、頑張って下さい」
と言って出て行った
「たくっ、何なんだよ...。」
執務室は再び静寂を取り戻した
こういうときのプレゼントは期待するもんじゃねー。
なんてたって、松本さん絡みだからな
――――――――――――――――――
俺が残業し始めてからどれくらい経ったんだろうか?
戸をノックする音が聞こえた。
「はい」
「失礼します」
俺は目を疑った
入って来たのは片思い中の六番隊六席の だ...
何でココに...
何となくわかった
アレだ...これは松本さんが仕組んだことだろう
あの笑い方と曖昧な言い方...
...ってことは俺がこいつのこと好きなのバレてるってことだよな…ι
ヤベー
つーか二人っきり?
どうしろっつーんだよ!!
「阿散井副隊長に手伝うように言われて来ました、 です」
ニッコリ笑い一礼する
やっぱりカワイイ…そう思った
「何をすればいいですか?」
「取り敢えずコレやってくれるか?」
「はい」
は修兵の隣の席へと着く
「檜佐木副隊長、今日お誕生日なんですよね?」
「あぁ...何で知ってんだ!?」
「阿散井副隊長に、『おい、お前どうせ暇なら九番隊に行って檜佐木さんの手伝いして来い。
誕生日なのに残業らしいからな』って言われたんですよ。失礼ですよね!どうせ私は暇人ですよー」
の一つ一つの仕草が可愛くて...仕事どころじゃねー!!!
滅多に会うこともねーから、CHANE! なんだけどよ...
そう思うと余計駄目だ
「あっ!」
急に何かを思い出したような声を出す
「どうした!?」
「誕生日プレゼント何か買ってくれば良かったですよ。私アホだな〜」
自分のおでこをぺシンと叩く
俺としては、お前がいてくれりゃーそれで良いんだけどよ
今日…告るべきか?
そう悩んだ
数刻が経ち残りの書類も一枚になった
「これで終わりですね!よーし!!頑張ろう」
は腕を捲くり気合を入れる
「(腕ほせー)」
修兵は決心が付いた
「」
「はい?」
「俺、前からお前のこと好きだ。付き合ってくれねーか?」
修兵の目は真っ直ぐで...
キラキラしていた
「私...ですか!?」
「オメー以外にいねーだろ」
のボケに少し気が楽になる修兵
「はい///」
「そうか」
修兵はニィッと笑いを抱き寄せる
「好きでしたよ。初めて会った日から」
「俺もだ」
「誕生日おめでとうございます!」
「サンキュー」
ちゅっ
は修兵の頬に不意打ちざまにキスをした
「!?///」
「プレゼントですよ!」
ニッコリと笑って言う
俺は数百年間で最高の誕生日をプレゼントされた