数日が経った

 
 「明日から三者面談始まるから、自分の時間確認しとくように!」








は帰りのHRを終え職員会議に出席するために職員室へと向かった











 


 「市丸先生こんにちは」











は市丸とは以前のように接していた
市丸もあれからにやましいことは一切していなかった











 「ちゃんやんv」


 「職員会議面倒ですよね」

 「せやな〜。なんならサボってまう?」

 「そうですね〜。天気いいですから屋上で日向ぼっこってのもいいですね」

 「ええな!!ほな屋上行こうや!!」

 「って市丸先生本気で行かないで下さいよ!」

 「何や、冗談だったん?」

 「流石に職員会議サボるわけにいかないでしょ…ι」

 「仕方あらへんな」












は市丸を渋々納得させ職員室へ行く



















 
 
 「今日は遅刻じゃねーんだな」



私の隣に存在する海燕さんがそう言った




 「そんな毎回なんて遅刻してませんよ!!だいたい遅刻することの方が少ないですって」



は苦笑しつつ答えた





 「朝は結構遅刻してんじゃねーか」

 「そりゃー・・・朝ですから」

 「高校時代も遅刻のチャンピオンってとこだろ?」

修兵が来てそう言った

 「うっ...」

 「図星かよ・・・」


 「俺は皆勤賞だったな」

 「俺、精勤」





海燕と修兵が自慢する







 「いいじゃないですか!!遅刻賞もらっても!!」


 「「んなもんもらったのか?」」

 
 「…担任の先生から頂きました」

 
 「「ぷっ」」

 「なっ!!笑うな―――」







 「ぺいっ!だまらっしゃい!!」


 「「「スミマセン」」」











校長の一声により職員会議が始まった






今日一番の議題は...





  “2年B組のボイコットについて”














 「先生」



社会科担当の伊部が言う



 「何ですか?」



ハッキリ言って私は伊部先生が好きではない
典型的なダメ先生だと思う
そして、性格も苦手




 「2年B組の子達は先生の授業だけボイコットをしている生徒が大勢いるとか」



 「いますね」



 「まー、そんな呑気なことをおっしゃって。大問題じゃないですか!?」


 
 「どこが大問題なんですか?」


 「どこがってあなた!生徒が授業に出たくないと、そうおっしょってるんですよ!!このまま出ないと保護者の方からの苦情等がきても可笑しくありません!!
  第一に生徒に勉強してもらうように勤めるのが教師ではないのですか?それをあなた、ボイコットだなんて」

 「生徒が勉強したくないって言ってるんですから、私が無理矢理出す必要性もありません。
  だいたい、やる気の無い生徒が授業に出るよりも出ない方がいいんじゃないですかね?」





 「何を言ってるんですの!?生徒のやる気が起きないなら先生が出させてあげる、それが教師というものなのではないですか?」


 
 「なんで、教師がそこまで面倒見ないといけないんですか?」


 
 「そりゃー、きちんと勉強させてあげて、立派な社会人に...」


 
 「生徒だって私の授業に出ない=受験に不利、ということくらいは解っている筈です。解っていてやっているならそれで
  いいじゃないですか。そんなところまで私が面倒を見ることはありません。あいつらだってあいつらなりの考えで動いて
  るんですから。だいたい、伊部先生は世間体しか考えていませんよね?保護者だなんだのってそんなことどうでもいいじゃないですか
  保護者が怖ければ教師なんて辞めたらどうです?」


 
 「キィ―――。ちょっと若いからって...どう思います志波先生?」




 「って言われてもな。どっちかと言うと俺も派だし。自分で考えて行動してんだったらそれでいいんじゃねーの」









はーい先生!
“派”
ってなんですか?
選挙でもやっちゃうんですか?











 「皆若い子の見方するのね...志波先生はそんな方じゃないと思っていましたのに…」


 「・・・ι」


 「海燕さんモテますねv」




は海燕に小声でそう言った


 「うるせーよ…」



















会議は二時間後に終わった












 「…疲れた…」




は机の上に伸びた






 「 VS 伊部だったからな」




修兵が少し楽しそうに言った





 「何楽しんでるんですか...」



 「だって、お前あの伊部と喧嘩したんだぜ」

 「あの伊部、と言われても...」

 「職員会議で負け無しだったからな。今日は相当ショックだったんじゃねーか?」





修兵は伊部の悔しそうな顔を思い浮かべ笑っていた










 「へー、私あぁいう教師嫌いだからな...」


 「「俺も」」



 「んでっ、どうすんだ?」




海燕が聞く



 「どうしましょうね...」




は机に顎をのせる






 「別に出たくないならそれで良いと思うんですけどね」


 「一週間で全員復帰させんだろ?」


 「うん...ぶっちゃけ無理です」

 「だよな。っつっても、俺等二人なら何とかしてやれねーこともねーけど」

 「自分のケツは自分で拭きます」

 「「そう言うと思った」」






















そんなことより、
今私にとってもっとも大変な試練は
三者面談だ...
親というものは基本的に苦手だ
親バカが多いから…

































いよいよ...私の勝負のとき...


いざっ!!!












コンコン







 「はい、どうぞ」




 「失礼します」





トップバッター阿散井恋次








 「進路の紙出して」

 「はい」

 「進学ね」

 「うちの子はどうですかね?それなりにやることはやってると思いますけど」
 
 「学校生活も並ですし、成績も問題ないのでこちらから言うことはありません。
  阿散井さんから何か私や学校に要望はありますか?」

 「あの、恋次はちゃんと進学できるんですか?」

 「それはなんとも言えません。あとは阿散井の頑張り次第ですから。根性はあるから大丈夫だと思いますよ」
 「ありがとうございました。恋次もちゃんと頭下げて」
 「どうも...(これで終わり!?早くねーか?)」

 「また、何かありましたら遠慮なく言って下さい」

 





一人目終了!
阿散井の母さんはいい人だなきっと
いや〜皆こんな親だと楽なんだけどね...




















 「恋次、もう終わったのか?」


 「おぅ」

 「早くね?」

 「俺も思った。一年の時なんて15分だぜ」


 「俺も早く終わりてーな」















一護はこの日の面談では一番最後だった




待ち時間は1時間だった





コンコン


 「失礼します!」
 「どうぞ」


黒崎の所は父親か...




 「一護ォォ!!!こんな美しい人が担任だなんて聞いてないぞぉ!!」

 「担任がどんな奴かなんて言わねーだろ...普通」

 「一護がお世話になってます、黒崎一心と申します」
 「あっ、どうも」

 「こんな綺麗な人が担任で一護が羨ましい。よぉーっし一護!今日は先生に家に来てもらって飯食っていってもらうぞ!!」

 「何勝手に決めてんだよ」



一護は一心の頭を叩いた



 「のあっ...父親に向かって何を!」

 「あの...お取り込み中宜しいですか?・・・」

 「いや〜すみませんね」

 「たくっ、だから親父は来なくて良いっつったんだよ」

 「黒崎、父親に向かってそういうこと言わない。生徒の親と教師が食事というのは規則に反しますので。
  進路の紙出してくれる?」


 「おぅ」




一護は鞄の中から一枚の紙を取り出しへと渡した




 「進学ね...私からは特に言うことないけど、ちゃんとその為に勉強してる?」

 「一応な」
 「なら問題ないよ。学校生活も普通だし。成績もちゃんと上位だから言うことないし。
  志望校もうちょっと上も目指して見たら?」

 「…この上って...」
 「大丈夫バックアップくらい私がしてあげるから。その気がないなら無理には勧めないけどね」

 「一護俺は何もいわねーぞ。お前の行きたいとこにいけ」

 「…もうちょっと考えていいか?」

 「そりゃいいよ。それじゃ、答え出たら言って。今日はこれで終わり。黒崎のお父さんご苦労様でした」

 




今日はこれで面談終了!!

あと、3日で三者面談も終わりだし、頑張るか...






















二日目・三日目は女子がメインだった


今日は昨日みたくはいかないかもしれない...






昨日よりは時間がかかったけれど、思っていたよりは楽だった

生徒ついでに親にも説教しちゃったし...

苦情くるなこりゃ...











最終日、




順調!!


 「え〜っと次は...日番谷か」



しかし、日番谷はいつまで経っても来なかった




 「何やってんですかね?#時間に遅れるなってHRの時に言ったのに...」





そして、次の人の時間になってしまった




 「結局来なかったか...」




コンコン


 「はい」

 「一角の母です。どうも」

 「こちらにどうぞお掛けください」



一角はに紙を出してから用意されていた椅子に腰掛けた




 「息子はちゃんとしてるでしょうか?」

 「今の所は問題ないですよ。学校生活学業共に」
 
 「そうですか。私としては一角には進学して欲しいのですが」

 「斑目自身も進学希望ですからその辺は問題ないです。私立なので多少お金がかかると思います」
 
 「入ってくれて頑張ってくれるならお金のことはなんとかします」

 「そう言ってくれると一番息子さんが助かると思います。斑目なら心配いらないと思います」

 「そうですか」

 「私からは特に言うことはありません。あとは、私に出来ることがあれば全面的にバックアップはしていきたいと
  思ってますし」
 「そう言って下さるととても嬉しいですわ」










こりゃまた簡単に事の気を終えた






 「にしても...日番谷どこ行ったわけ?」

 「失礼します」

 「日番谷〜遅い!…って親は?」

 「仕事で来れねー」

 「そっか。じゃー、来れる日に来て欲しいんだけど」

 「一生無理だな」

 「一生って…」

 「三者面談じゃなくてもいいだろ」


 「それは困るんだよね。一応決まってることだからさ。仕事休みの日とかでいいんだけど。この際土・日とかでもいいし」


 「だから無理だ」

 「随分と親に冷たいんだね」


 「あいつを親だと思ってねーよ」


 「・・・」

 「子供より仕事が大切な両親だぜ?」

 「そんなことは絶対ないよ。仕事より子供の方が大切だって」


 「どうだか…」

 「三者面談があること言った?」

 「言ってねーよ」

 「はい、そこちゃんと連絡する。んじゃ、今連絡とってくれる?電話で話し済ますから」

 「取り合ってくれねーと思うぜ」


 「いいから」








冬獅郎は携帯から親へ電話をかける






 『はい』

 「もしもし...」
 
 『冬獅郎?今忙しいのよ』

 「担任が話しあるって」

 『それなら冬獅郎聞いてきてよ」

 「ちょっと貸して...もしもし、担任のですけど」

 『あら、こんにちは。すみませんけど、今手が放せないんです』


 「今日三者面談があったんですけど、どうも連絡がきちんといってないようなので」

 『そうなんですか。何か用があるなら息子に言ってくれません?』

 「#あのですね、あなたの息子さんが進学か就職かぷー太郎かという大きな人生の境にいるんですよ!」

 『そのことなんですが、息子はもう進学先決まってますの』

 「はい!?」


 「東京護廷大学の医学部ですのよ。それでは、私は忙しいのでくだらないことで電話をかけないでください。失礼します」





ツーツー…












 「なっなんて親!?」

 「だから言ったじゃねーか」

 「あんたそんなんでいいの?」

 「・・・昔からだから今更言うこともねーよ」

 「あんたは自分の人生自分で決めなくていいの?」
 「・・・」

 「本当に医者になりたいの?日番谷あんたには沢山の道があるんだよ。親の言いなりになる必要性なんてない」

 「お前に何が解んだ?」

 「私だって解る...あんたと同じだったから...」


 「お前と一緒にすんなよ」

 「私の親より、まだましだと思うけど...それより、日番谷はこのままでいいの?自分でなんとかしようとか思わないわけ?」

 「どうしようもねーんだよ!」

 「やりもせずにどうしようもないなんて言うな!あんただって親に見てて欲しいんでしょ?」

 「見て欲しくねーよ…」


 「たくっ、ガキのくせして生意気なんだから…おっし!私あんたを拉致する!」


 「はぁ?」


 「親にあんたの大切さを思い知らせてやるっていってんの。ほら家に行くよ!!」


 「っておい…」













は日番谷を自宅に拉致をすることに決めた
















2008年03月05日