「何かしようぜ」









恋次が暇そうにTVのチャンネルをカチャカチャと変えながら言う












 「んじゃ、コレやろうぜ」









一護が箱から出してきたのは格ゲーだった

そして、手馴れたようにディスクを本体にセットしていく












 「よし!四人対戦だね!!こういう時じゃないと出来ないからね!!」



 「張り切りすぎだろ」







腕を捲くって準備をするを見て冬獅郎が苦笑いしながら言った








 「いやいや、日番谷君。勝負事には全力で!が鉄則でしょ!!」


 「…誰が決めたんだよ」










ということで始まりました格ゲー大会!!
もちろん実況はこの私がお伝えします!


第一回戦目私の勝ち
第二回戦も私の勝ち
第三回戦も私の勝ち



もうもう、奴らは弱くて話になりません!!
いや、私が強すぎるだけ?

ってまっ...負けた...


くっそー人が実況してる間に必殺技決めやがって!!

この日番谷!!!







というわけで、この後私は惨敗…
まー所詮遊びよ遊び!



最終結果発表!!
総合一位、日番谷
二位、黒崎
三位、私
四位、阿散井




という結果になりました
以上、実況生中継でした(中継してねーじゃんという突っ込みは禁止です)














 「日番谷…あんた意外にやるな…」
 「お前が弱いだけだろ」
 「くっそー」
 「おい、トランプねーか?」
 「あるよ。そこの引き出しの奥に」







一護が何やらトランプで賭け事をしたいらしい
トランプを引き出しから出すと早速配り始める





 「何やんだ?」


恋次が渡されたトランプを受け取りながら聞く





 「ポーカー」

 「おっ、こりゃ賭けるかい?」




が財布を取り出した





 「未成年と賭けする教師がどこにいんだよ」





冬獅郎のもっともな突っ込み






 
 「スミマセンでした」
 「んじゃさ、負けた奴が勝った奴の奴隷ってのでどうだ?」






一護が珍しくそういう案を出した






 「乗った!」





と一番に名乗りを上げたのは恋次だった







 「私も乗り!」






古希を使わせたいもすかさず乗る






 「冬獅郎はどうすんだ?」









一護の何か意味ありげな顔を見たため一応乗ることにした冬獅郎だった
皆様お解かりだろう
この三人の目当ては、そうあなた一人
一人の女を自分のものにするための壮絶な男のバトルがココに開かれようとしているのだ…
果たしてあなたの運命はいかに...














 「ルールは知ってんだろ?あとは注意事項だけ言っておくな。
  ・ズルは禁止
  ・優勝者が一番ビリケツの奴を一日奴隷にできる
  ・勝負の回数は21回
  こんなもんだ。これでいいか?」



 
 「よーっし!絶対勝ってやる!!」

 恋)「(俺が勝ってを奴隷にして...)」←妄想中

 冬)「(負けねーようにだけすりゃいいな)」




 「んじゃいくぜ」







一護はそう言うといらないカードを交換していく






 「私降りる」
 「降りるの禁止」
 「はっ?何で!?」
 「金賭けてねーから」
 「いやいや、それさっきルールで言ってなかったよね?」
 「言い忘れ」
 「え〜酷い酷いよお母さん!」
 「お母さんじゃねーし。取り敢えずダメな」

 「へーい」






はションボリしながらカードを交換する









 恋)「(この回は頂きだな)」







恋次は密かに良い手だった













 「「「「いっせいのーで」」」」


 「俺の勝ち!」








と名乗りを上げたのは一護だった






 「なっ…折角フラッシュだったのによ!」

 「残念だったな恋次」
 「くっそー」



 
黒崎って何気に強い?
…そうだよね。じゃなきゃトランプ如きで負けた奴が奴隷になるなんて言わないよね
ぜ――ったいに奴隷だけはイヤ!
だって、教師が生徒の奴隷だよ?そんな冗談笑えないっての!
おーっし頑張ろうっと…







二回目の勝利を得たのはまたもや一護だった

三回目は

四回目は冬獅郎

五回目は恋次

   ・
   ・
   ・
   ・


二十回目...









 「(これ私きたんじゃない?)」

 恋)「(今回は俺が勝ちだな)」
 冬)「・・・」
 一)「(次で最後か…)」





二十回目勝者、恋次





 「おっしゃー!!!」

 「く〜負けた…」

 「ちっ」
 
 「次で最後だな」




恋次・・冬獅郎・一護が口にする



今までの総計を見てみよう


一護=5
恋次=5
冬獅郎=5
=5

皆横一線だった
そう、本当に21回目で勝者&敗北者が決まるのだ
誰一人として気を抜けなかった
気を抜いた奴が負けるからだ
ココの部屋の空気はやけに張り詰めていた
誰もが思うだろう「負けられない」と...






そして、運命の瞬間...







 恋)「これでどうだ!」
 )「覚悟!」
 一)「うぉりゃー」
 冬)「・・・」






勝者、
敗者、一護









 「やったー!!!だってロイヤル・ストレート・フラッシュに勝てるもんなんてないもんね〜vV」
 「マジで奴隷すんのか?」
 「当たり前!言いだしっぺが逃げる気?それじゃー早速!!」
 「はぁ〜」
 
 恋)「バカだな」
 冬)「全くな」



 「一緒に昼食作りのお手伝い!」


 「「何で!一緒になんだよ」」





と突っ込む冬獅郎と恋次







 「だって、一人だと大変だし、黒崎料理できなさそうだから私のアシスタントとして使うんだけど?」
 「おぅ。んじゃ何作るんだ?」

 「そうだね〜お好み焼きでも食べる?」







ということで昼ごはんお好み焼き!






 「黒崎君キャベツを切ってくだされ」
 「おぅ」







厨房では二人が一緒に作業をしていく

それを見て面白くないのは他の二人なのだが…













 「なんでこうなんだよ…」
 「さーな」


ソファーに座りながら負けなかったことを密かに後悔する二人だった



















 「くっそー玉ねぎめ!!」



は玉ねぎと格闘中だった





 「何やってんだよ…ι」

 「玉ねぎが私に攻撃を…」

 「アホか…」
 
 「アホ言うな!目痛いんだよ目が!!」






涙目になったは一護の方を見た






 「///(そんな顔で見んじゃねーよ)」







普段泣くなんてことは滅多にないだからこそ、一護は抱きたい衝動にかられるのだった






 「俺が玉ねぎ切るから、お前はキャベツ切ろよ」

 「そう言ってくれると思ったよ。流石男だね〜」

 「(態とかよ・・・)」






次第に包丁で野菜を切る音も聞こえなくなり、
変わりに良いにおいが立ち上ってきた
そして、の顔がニヤリとにやけた
それに気付いた一護はどうしたのか聞いた






 「どれか一枚にタバスコ入れてみない?」
 「俺は別に良いけど...」





当たる確立は19分の一
一護はがタバスコを入れるところを見ていて顔が引きつった






 「入れ過ぎじゃねー?」

 「このくらい入れないと...ね?」

 「(当たりたくねー…こんなん人食えんのか?)」
 
 「できたよ〜」





は何食わぬ顔でソレを運ぶ
四枚の皿の上にはそれぞれお好み焼きが乗っかっている
のち一皿の一番上には例のお好み焼きがのっている...
二人はこのことは知らない
だが、は全部皿をシャッフルしたためどれがタバスコ入りお好み焼きなのかわからなくなった
当たるは4分の一...
そのことを知っている一護は当たりたくない一心だった






 「さー、お好きなのどうぞ♪」
 「うまそうだな」



恋次は既にお腹がペコペコなのだろう
嬉しそうに皿を取った
冬獅郎は自分に一番近い皿を取った




 「一護取りなよ」



そして、一護も手前にある皿を手にした






 「余り物には福があるってねvV」








それぞれ、お好みのトッピングを拵える




 「「「「いただきます」」」」






それぞれが口へと運ぶ...
一人だけぎこちなく口へ運ぶは一護







 「うめーな」
 「久しぶりだな」
 「うめー」
 「美味しいvV」





皆がおいしいと言って食べた
しかし、一人の手からポロリと箸が落っこちた・・・




















2008年03月05日