たちこもっていた煙が消えた 「お目覚めはどう?」 日番谷の目の前には少し苦笑いのの顔があった 「・・・お前・・・」 「大丈夫?ちょっとやり過ぎたかな?」 「それ・・・」 「本物じゃないよ。おもちゃの銃、ホラ」 は冬獅郎の手に今持っていた銃を渡す 銃口からは花が飛び出していた 「・・・たくっ」 「ごめんねビックリさせちゃったみたいで。流石に本物の銃なんて持ってないから安心して」 「・・・」 「それと、部屋に戻るんだよ人質君」 「・・・俺は帰るぜ」 「はい、却下」 「俺がここにいて立場ヤバイのはお前だろ!?」 「そんなの百も承知!だいたい私がやるって決めたこと曲げるとでも思ったわけ?」 「・・・そういう話じゃねーだろ。今度は校内じゃ済まないぜ?下手したら警察に」 「あ〜ウジウジ煩いな」 というと、は冬獅郎の手を掴んでリビングへと連れて行った 「おい、放せ」 「悪いけど犯人ってのは聞き分け悪いもんでね」 冬獅郎をソファーに座らせる 「お前またクビに「はいはい。あんたはそんな心配しなくていいから」 も冬獅郎の横へ腰掛ける 「あんたに心配される程私子供じゃないんでね」 「俺は自分のせいでお前がクビになるのが気にくわねーって言ってんだよ」 「誰も、クビになるなんて決まってないでしょ!全く失礼だね日番谷は。 だいたい人の心配できる程あんた余裕あんの?」 「何がだよ・・・」 「なんて言うか、あんたホント子供っぽくないよね。もうちょっとさガキになってもいいんじゃない? 今のうちだけだよ?遊べるのは」 「・・・お前はガキ過ぎるんだよ」 「大人に向かってガキとは何さ!私は立派な大人!!・・・なはず」 「筈かよ・・・。そこらの大人よりは立派かもな...」 「うんうん。偶に良いことも言うんだね。よしよし」 冬獅郎の頭を撫でてやると嫌がっての手を退けた 「あんたさ家にいて楽しい?」 「・・・別に」 「楽しくないんじゃないの?」 「・・・」 「なんかさ日番谷って大人だよね〜」 「はぁ?」 「うん、大人。私があんたくらいの歳の時親に自分のこと少しでいいから見て欲しくて 色んなことやってた。悪いこともいいことも・・・ でも、そんなの無意味だった。両親は成績さえ良ければそれでいい... いや・・・私が生きていればそれで良かったのかもしれない 毎日家に帰っても誰も居なくて... 寂しくて、家に帰りたくなかった。帰っても「おかえり」って言ってくれる人がいないのが 虚しかった。普通の家庭が羨ましかった」 「お前の家って金持ちなんだよな?」 「うん、そう。 どうしてこの世にお金があるんだろうって... なかったら両親はずっと家に居てくれて、私の帰りを待ってくれるんじゃないかって 何度もそう思った。でも、そんなの只の夢でしかなかった お金があろうとなかろうと、私のことなんてどうでも良かった。 大きくなるにつれて両親は私に対し無理し要りをしてきた。 それに耐えれなくなった私は家を出て一人暮らしを始めた 自分のことは自分でやらなきゃいけなくて、学費も生活費も全て自分で払った 丁度日番谷くらいの歳でそういう生活してたよ」 「俺はお前みたく生活はしてけねーよ。金もねーし、生きていく自信もねー」 「私の真似しちゃダメだよ。日番谷には私の変わりに自分の親を変えてもらわなきゃね。 私が出来なかった分...あんたならできるよ」 「・・・」 「こんなしみったれた話は止めよう! それで?わかったでしょうね? 私から逃れられないってことを」 「・・・わかったよ」 「よろしい!!んじゃ子供はさっさと寝る寝る♪」 は冬獅郎を客間へと連れて行く。 「ホレ、荷物。そんじゃおやすみ〜」 ベッドに寝かせた後には部屋を出て行こうとしたが何かがそうさせなかった がっしりと掴まれたの手... その先には掴んでいる張本人冬獅郎の手... 「どうかした?」 「あんた、前俺にもっと甘えろって言ってたよな?」 「あぁ〜・・・言ったかも」 「…一緒に居てくれねーか?」 「!?」 まさか私自信日番谷がそんなことを言ってくるなんて予想していなかった まっ、こういうとこが合ってもいいと思うけど 「・・・なんでもねー」 冬獅郎はの手を放した 「いいよ」 「・・・おやすみ」 「おやすみ...って人を呼んどいて寝るんかい!!」 「寝る以外に何すんだよ」 「本を読んで聞かせて欲しい!とかなんか無いわけ?」 「・・・この歳で本を読んでくれなんて言う奴がどこにいんだ?」 「世の中のどこか!」 「どこかってどこだよ」 「どこかはどこかでしょ!」 「部屋に戻れよ」 「あのね、人に居れと言ったり、戻れと言ったりあんたは何をして欲しいの?」 「別に...」 「可愛くないな〜もっと素直になりなよ。そしたら二割増し可愛くなるんじゃない?」 「余計なお世話だ」 「そっ、寝るまで見届けてあげるvV」 「(んなことされたら寝れねーよ)」 と言った本人が数分後に眠りにつくのである 「何が見届けるだ・・・お前の方が先に寝てんじゃねーかよ・・・」 冬獅郎は毛布をにかけてやる 「かわいい顔して寝てんじゃねーぜ? そんな顔してたら、俺も素直になるかもな...」 冬獅郎はの頭を二・三回撫でると反対側を向いて床へとつく 俺はの過去を知って少し自分に似てることを知った... |
2008/03/05 |