結局歓迎会はやらないことになった
職員室で残っている仕事をする
「おっ!まだ残ってたのか?」
修兵が自分のデスクへと来る
「一応今日中に終わらせておきたい事がありましたし」
は笑って答えた
「仕事熱心だな」
「別に仕事熱心な訳じゃないですよ。ちょっとしたリストを作ってたんですよ」
「リスト?」
「ブラックリスト」
「・・・。」
修兵は苦笑してのパソコンを覗き込む
「私のクラスの要注意人物です」
「はぁ〜…なんかあったのか?」
「そんな大それたことはありませんでしたよ。ドアの上に黒板消し挟んでた、とか
授業中に野球ボールを投げつけてきたバカはいましたけど」
呆れた口調で淡々と言う
「あいつ等がやりそうなことだな。怪我ねぇ?」
「大丈夫ですよ」
「恋次か...」
「コイツは私に初っ端から喧嘩売ったバカ」
「黒板消しか?」
「黒板消しはこの女だと思いますよ」
「あ〜、自称恋次の彼女な。ってことは野球ボールか」
「そうですね」
「たくっ、あいつ等教師イビルの好きだからな」
「悪趣味ですよね。馬鹿馬鹿しい...後で後悔するのはあいつ等だからいいですが...」
修兵がを観察している
「なんかさー」
「何ですか?」
「おもしれーな、おまえ」
「面白くないですよ。私」
「(なんか面白い...てか、ほっとけない?)」
「はぁー終わった!!」
「お疲れさん。もしよ、何かあったら俺に言えよ。助けてやっからさ」
「…わかりました」
「んじゃ、一杯いくか?」
「だからさっきも「いいからいいから、行くぞ!海燕も誘って」
「奢って下さいね」
「割り勘だな」
「祝ってくれるんでしょ?」
「歓迎会断ったのお前だろ?だから只の飲み会だ」
「…やられた…」
「よーし行くぞ!」
三人で飲み会に行くことになった...
次の日が恐ろしい…
昨日は修兵と海燕と飲んで...
今日は二日酔い...
休みまであと3日まであるのに...
今日の授業は自習にしようかな...
ゲッ...テストやるんだったな〜…そういえば
職員室に入るとまずは
「おはようさん」
「おはようございます…」
「どうかしたん?」
「いえ...何も」
は遠い目をした
「おはよう」
「はよっ」
海燕と修兵があいさつする
「おはよう...」
至って普通の二名と二日酔い一名
「お前二日酔いだろ?」
修兵に言われた
「二人ともあんなに飲んでてなってないんですか…?」
「「平気!」」
どんだけ酒豪だよ...
は心の中で突っ込んだ
「今日大丈夫かよ…ι」
海燕が心配そうに聞く
「死にそう…」
「だろうな。俺らより飲んでからな」
修兵が水を渡す
「ありがとう...」
一気にそれを飲み干す
「行ってきますかな...」
「頑張れよ」
「死ぬなよ」
海燕・修兵が苦笑して応援(?)する
私は寝たいよ…眠りたい…
川の向こうでウサギさんが呼んでるよ〜 (何故ウサギかは追求しないで下さい)
教室の前...
今日も何か仕掛けでもあんのか?
は勢い良く扉を開ける
「これからテスト始めるから、筆記用具以外はしまうように」
がさごそとそれぞれが机の上の物を仕舞い始める
「先生!」
「はい...えーっと斑目?」
「(?ってなんだよ…#)筆記用具忘れたんですけど」
「受けなくて良い」
「はぁ?」
「と言いたいとこだが、今後は気をつけるように。今日は私のを貸してあげるから、取りに来て」
一角は自分の席から立ち上がり、の方へと近づいてくる
「…ありがとうございます」
「どういたしまして」
は少し微笑んだ
その顔が綺麗で男子のほとんどが見とれた
「用意できたら問題用紙配るから」
問題用紙が配り終える
「制限時間は30分、始め!」
一斉にプリントをめくる音がする
「(今回のやつ簡単すぎたかな?…眠たい…気持ち悪い…気分最悪…。ココ最近寝不足気味だったし...)」
の顔色は悪かった
――――――30分経過――――――
「はい、終了!後ろの人は解答用紙回収してきて」
「冬獅郎出来たか?」
一護が聞く
「あぁ。お前は?」
「俺もバッチリ」
ニィっと笑った
「(あいつ等は結構手ごたえあったようだな...)」
「ねー恋次出来た?」
自称恋次の彼女である松島が聞く
「あぁ、結構出来たぜ」
「まじー」
「一角は?」
一角の彼女である山本が聞いてくる
「まぁまぁな」
「私全然わかんなかった」
「もっと勉強しろってことだな」
「じゃー一角教えてね」
「はぁー自分でっ勉強しろよ」
デコピンをくらわす
は解答用紙の枚数を数えると教室から出て行った
「おい」
恋次が思わず声をかけた
「…何。名前でも書き忘れたわけ?」
「まだ20分授業残ってんぞ」
「…自習しとけ」
はそのまま出て行った
「ホントに教師かよ…」
「ねー恋次」
「あぁ?」
「ちょっとあの先公こらしめてやろうよ」
「めんどくせーし、どうでもいい」
「え〜いつもの恋次じゃなーい」
「あ゛―――!?」
「んだよ、一角」
一護が煩いとばかりに言う
「あいつにシャーペン返すの忘れた...」
「捨てちゃえば?あいつだって忘れてるんだし」
山本が言う
「借りたものは返さねーとな。ちょっくら行ってくるわ」
一角が教室をでる
「あ〜具合悪い…」
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